【赤羽業】似たものカップル7【暗殺教室】

259話 ページ20

字数等の事情で
ロケット編飛ばします。
＿＿＿＿



結論から言うと、カルマ達は難なくハイジャックを成功させた。


最初は突然の来訪に乗組員も動揺していたけれど、すぐに冷静になりカルマ達に厳しい目を向ける。


まだ中学生の子供がたった2人で、訓練もせずにロケットに乗り宇宙ステーションへ乗り込む。

しかもそのロケットは試験機で無事に打ち上がるかどうかすらわからない。



「命を軽く考えてるんじゃないか？」



そう思われてしまってもしょうが無いことだ。


言葉を返せずに渚は少しだけ自信をなくしてしまう。



けれどカルマは、堂々とした態度で乗組員の人達に伝えた。



「だって俺達、先生を殺す教室の生徒だよ。

命に対して命で向き合う。

そういう覚悟は覚えたつもり。」





宇宙までロケットに乗り込んでくる度胸。

軍人相手にも屈せず、落ち着いておりかつ堂々とした態度。

暗殺をすべき相手との強固な信頼関係。




そんなカルマ達の様子を見て、ISSの人達は情報を提供することを決めてくれた。



殺せんせーを救う可能性のある貴重な情報。


教室にいた全員がそれそれ手を合わせたり声を上げたり、喜びをあらわにする。


人知れずに、瞳から一滴涙を零していた殺せんせーに気づいたのはきっと私だけ。




それからカルマ達は補給物資の運搬を手伝いをさせてもらっていた。

なかなか経験できない貴重な体験を中学生にやらせてあげよう。


多分そう計らってくれたんじゃないかと思う。

笑顔で楽しそうに物資を運ぶ2人を見つめながらそう考えた。



暫くして運搬を終えてデータのコピーをし、乗ってきていたロケットに再び乗り込む。


「またいつか宇宙へ遊びに来るといい。

今度は正規ルートでね。」


そう言って乗組員の人達は2人を送り出した。








次の日。


夜に宇宙へ向けて旅立っていったロケットは、陽が上ってから数刻後に、裏山にあるプールに着水した。


定刻通り。
何事もなく無事に帰還したカルマと渚。


無茶をしたカルマに対する怒りの気持ちと、元気に帰ってきてくれた喜びの気持ちが混ざり合ってもどかしい気持ちになる。


私を見て困ったように少しだけ眉を下げたカルマに向かって駆け寄り、胸に飛び込んで声を上げて泣いてしまった。




因みに。
持ち帰ったデータによると、ある薬を定期的に飲めば爆発の可能性は1%以下になるらしい。

しかも、前に愛ちゃんが殺せんせーに(騙されて)作ったあの薬とほぼ同じみたいです

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