【赤羽業】似たものカップル3【暗殺教室】

88話 ページ9

目が点になるとはこの事か。

と納得するくらい目が点になっている進藤。



でも、あんな距離で守られたら誰だって驚くか。



極限に高められた集中も一気に切れるだろうね。




殺監督、なかなかやるじゃん。





「気にせず打てよスーパースター。

ピッチャーの球は邪魔しないからさ。」






カルマが更に追い打ちをかけるように進藤に向けて挑発する。




その挑発を聞いた理事長は眉間にシワを寄せて進藤に声をかけた。






「フフ。くだらないハッタリだ。

構わず振りなさい進藤君。

骨を砕いても打撃妨害を取られるのはE組の方だ。」




『おお、珍しくキレてらっしゃる。』






私は理事長を見てポツリと呟く。




今の理事長は目つきがかなり悪い。


声のトーンもいつもより低いし。



相当頭にきてるなこれ。





珍しく理事長に余裕がなくて判断力が鈍ってるのがその証拠。




ほら、進藤はただでさえ動揺してたのに今の理事長の言葉でもっと揺らいだよ。





そんなことは露知らず。




会場の空気が重い中、ピッチャーの杉野が大きく振りかぶって球を投げた。




向かってきた球目掛けて進藤は思いっ切りスイングをする。




そのタイミングを見切った磯貝とカルマはバットからぎりぎり避けれる距離に後退した。





マッハ20を相手に暗殺してる私達にとっては朝飯前の速さだしね。








バットは空を切り球にも当たらないで勢いを失った。




球はキャッチャーの手の中に収まってる。





進藤が悔しそうな顔をして杉野を睨んだのは言うまでもない。

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