呪言 (ページ13) - 小説/夢小説

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第78話ページ13

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轟の訴えに面構は冷静に轟を見た。

轟「人を、助けるのがヒーローの仕事だろ！」

面構「だから君は “卵” だ。
全くいい教育をしてるワンね、雄英も。
エンデヴァーも」

轟は割と苛立ちが募っているのか面構に向かって歩くがグラントリノがそれを止める。

面構はそこで打開策を出した。

“公表しない場合” 。

エンデヴァーを立てて違反を握りつぶすこと。

面構「だが、君たちの英断と功績も誰にも知られることは無い。どっちがいい？
一人の人間としては前途ある若者の “偉大なる過ち” にケチをつけたくないんだワン」

A『⋯どの道将来ヒーローになれば幾らでも功績は得られる。それに、功績云々でヒーローになりたい訳では無い』

調月の言葉に三人は個々に謝る。

ただ面構の「ありがとう」に皆心を暖められた。

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日本中がヒーロー殺しの逮捕に安堵する中、緑谷は電話に出るため自室を出る。

調月はスマホの画面を何処か虚ろに見ていた。

轟「緑谷、飯田。
今診察終わったとこなんだが⋯⋯」

飯田「左手。後遺症が残るそうだ。
両腕ボロボロにされたが、特に左のダメージが大きかったらしくてな。
腕神経叢という箇所を、やられたようだ。
とは言っても手指の動かしづらさと多少の痺れくらいなものらしく手術で神経移植すれば治る可能性もあるらしい。ヒーロー殺しを見つけた時、何も考えられなくなった。
マニュアルさんにまず伝えるべきだった。
なのに怒りで我を忘れてしまった」

調月は飯田に視線を移した。

飯田は後遺症が残ると言うのに悔しそうな顔はしておらずどこか安らかだ。

飯田「奴は憎いが、奴の言葉は事実だった。
だから、俺が本物のヒーローになれるまで。
この左手は残そうと思う」

緑谷は飯田と自分は同じだと言う。

調月は緑谷の手を見た。

恐らく轟との体育祭の時にボロボロになったであろう手。

戒めだと。

緑谷「一緒に強く、なろうね」

飯田「うん」

ミッドナイトが居れば青臭っと言って喜ぶ事案。

轟は申し訳なさそうに俯いた。