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花火大会の会場とは反対行きの電車に乗ること20分。
降りたことのない駅に降り立つ。
駐輪場から自転車をとってきた岸くんと、しばらく歩く。
「ここって...」
「はい。俺の通う大学です。」
正門を抜け、広いキャンパスを岸くんに連れられるまま歩く。
「あの...どこ行ってます？」
「農学部棟です。あ、俺、農学部なんすよ。言ってなかったですね。」
「そういえば初めて聞いた。理系男子なんだね。」
「はい、一応。」
キャンパスの奥の方...だと思う。
方向音痴に加え、暗いのでどこを歩いているのかよく分からないうちに、少し古めいた建物の前に着く。
「ここです。」
「え、入っても、いいの？」
「もちろん(笑)。それに今夏休みだし。」
岸くんにドアを開けてもらい、中に入る。
静まりかえった廊下を歩く。
とある部屋の前で立ち止まる岸くん。
「ちょっと待ってて下さいね...あれ？」
開けたドアの向こうから、明かりが見えた。
誰かがいたみたい。
しばらく部屋の中で話し声がする。
「お待たせ。」
出てきた岸くんの後ろから、細身の男の人が顔を出す。
「あ、こちら先輩の�眞呂気鵑任后Ｍジ磴気鵝�AAさんです。」
「初めまして、Aです。お邪魔してます。」
「あ、はい、初めまして...ごゆっくり。」
びっくりしたような顔の�眞呂気鵑函�軽く挨拶を交わす。
「じゃ、優吾さん、あとの戸締まりは俺がやっとくんで、失礼します！」
「あ、おい、優太...」
何か言いたそうな�眞呂気鵑鮖弔掘�岸くんと階段を上がる。
行き止まり。
岸くんがドアをガチャガチャしている。
「はい、どうぞ。」
...開けてくれたドアの向こうには、
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作者名：Momanao | 作成日時：2019年9月8日 23時
