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___紗凪side



「廉、誰こいつ。」


赤髪の 目つきの悪い男子が


スマホから顔を上げて 永瀬さんに聞く。


「マネージャー志望の、1年生。」


永瀬さんがそう言って 説明すると


赤髪の子は ソファから立って


私の方に歩いてくる。


なんだか 怖くて 後ろ向きに退けると


顔を近づけてくる。


…殴られる!


そう思って 思いっきり目をつぶった瞬間




「キスして欲しいん?」




そんな声が 頭の上から聞こえてきた。


恐る恐る 目を開けると


不思議そうに首を傾げて 微笑む顔があった。


「ちょ!紫耀!お前が怖かっただけやろ!」


眼鏡を外した永瀬さんが


私と 紫耀の呼ばれた人の間に手を入れて


誤解を解くように言う。


「だって急に目瞑ったから。」


「あほ!初対面でキスなんてするか!?」


不服そうに言い訳をする生徒が


永瀬さんに 頭を叩かれる。


「あ!僕、平野っていいます!」


私の方に向き直って


満点の笑顔でそういった彼は


さっきのヤンキーみたいなオーラは


全くなくて 屈託のない笑顔に


こっちが押されるくらいだった。


「ちゃうやろ!平野紫耀っていうんです。」


永瀬さんが私に訂正して伝えてくれる。


こういう細かいところの気遣いが上手いなぁ。


かっこいい。

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作者名:カルデラ | 作成日時:2017年12月11日 14時

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