拾壱 ページ12
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『 ごめんくださーい 』
不死川さんの屋敷の前でそう叫べば
玄関では無く庭の方から上裸で出てくる
『 今日は非番ですよね?
私も非番なので 、一緒に食事をしましょう 』
「 ぁ゙? 」
竹刀を肩に乗せる不死川さんに結紐を指さして笑う
『 素敵な結紐をありがとうございます 』
「 あぁ 、そういう事かよォ
... 別に勝手にやっただけだァ 」
『 では失礼しま 、
... 不死川さんが此処で止めてしまうと私は買った肉と白菜を食べ切れずに腐らせてしまいます
肉屋の奥さんが作ったおはぎもあったのですが ... 』
屋敷に入ろうとする私の前に立ちはだかる不死川さん
私の屋敷にはズカズカ上がろうとする割に 、自分の屋敷に上げようとはしない
仕方ありません 、冨岡さんにでも作りに行きます
とほぼ確信的に言えば案の定
仕方ねェ と上げてくれた
『 さて 、不死川さんは湯浴みでもしててください 』
「 ... てめェはいつからそんなに人の世話焼くようになったァ 」
『 ... 滅多にしませんよ 、今日はお礼ですから 』
そう答えて台所に向かえば不死川さんも風呂場へと向かった
棚の上に伏せられた写真立て
不死川さんが風呂に入ったのを確認してチラッと覗く
( わぁ ... 可愛らしい似顔絵だこと )
幼い頃に玄弥が描いたのだろうか
にいちゃん 、おれ
と平仮名で書かれたその絵に弧を描く頬が軽くなる感覚がした
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音(プロフ) - 面白いです!完結頑張って下さい (2020年2月7日 18時) (レス) id: bbad42844a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧 | 作成日時:2020年2月3日 18時