42話 ページ45
『あら。もうそんなに溜まってるの?』
唐突に入ってきたシフト君に声をかけるけれど応答はなし。
ただこちらを見てくちをパクパクさせているだけ
あ、そういえばまだ小エビチャンを土下座させてる最中なんだった…
それにしてもすごい驚き様ね
たかが人1人。土下座してるくらいで何をそんなに驚くのやら。
「あ?どうした??
…は?!?!」
厨房のドアで先程「うぇ?!?!」と奇声をあげたシフト君を見て何かを察知したかのようにもう1人、接客の方をしていた男の子がこちらに顔をのぞかせる
そして彼も先程のシフト君と同じように驚いた表情を作る
「な、ななななにを?!?!」
『んー。しつ、け?』
どう言えば誤解されずに済むのか考えた結果がこれ。
今の状況では1番この単語がしっくりくる
現在進行形で戸惑いを隠せていない2人に意味もなくニッコリと微笑むと正常だった顔色までも蒼くしてその場から去っていってしまった
流石に違和感を感じた私はフロイドの方へ視線を送る。
案の定彼は眉間に皺を寄せ、切れ長の目を少し見開いて顔が「不機嫌です」と自己紹介しているような表情を作っていた
別に私に向けられた視線じゃないから恐怖なんて感じないけど。。
『あ、小エビチャンもう頭地面から離していいよ
貴方の後頭部見飽きちゃった』
背中をポンポンと叩いて起きていいと伝えるが、できるだけ私の思い通りにさせたくないのか体制を土下座からうずくまると形を変えるだけで顔をあげようとはしない
『まぁ別に言いなりになって欲しい訳でもないしどうでもいいや』
小エビチャンの精一杯の抵抗をどうでもいいと口にして表す私は彼女から見たら
・
まぁそれならそれで別にいい
『ねぇユウチャン私の事好き?』
ユウ「この世で一番大っ嫌いです」
『そう。なら良かった』
だって、彼女が1番嫌いな私はこれからも余程のことがない限り彼女の中で
嫌いな相手は自分の中の
絶対に思い出したくない相手なのに、
これから嫌な人、事を見つけるたび私を思い出す
『皮肉な事ね。』
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水瀬利明(プロフ) - 完結おめでとうございます!夢主ちゃんのサバサバして分かりにくいけど実は過多想いなのがすごく可愛くてスラスラ読めました私は夢主ちゃんと違って執着して相手のこと全部知りたい!って思っちゃうタイプなんですけどこの夢主ちゃんのこの恋愛の仕方めっちゃ好きでした (2022年7月18日 2時) (レス) id: 71b9569612 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 価値観を押し付けられたくないところとか相手を自由にしてあげたいところとか思考一致しすぎて好きすぎました。クール主人公ラブチです! (2021年11月9日 23時) (レス) @page48 id: c3635a8d28 (このIDを非表示/違反報告)
柿助 - 完結おめでとうございます。この夢主ちゃん性格が悪(わる)?っていうかヴィランって感じが大好きでした(^ω^) (2021年4月1日 0時) (レス) id: fedb05499d (このIDを非表示/違反報告)
つきちゃん。(プロフ) - 完結おめでとうございます!凄く素敵な作品でした!ありがとうございました、これからも頑張ってください(*^_^*) (2021年1月27日 17時) (レス) id: 6d5f6b75da (このIDを非表示/違反報告)
フェル(プロフ) - 匿名くんさん» 返信遅れてすみません!!!自分の欲望(?)っていうかちゃんとした人間性(?)まぁ誰でもそういうところあるんじゃない??って所を書きたかったのでそう言って貰えて嬉しいです!!! (2021年1月26日 22時) (レス) id: edf6dca0eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フェル! | 作成日時:2020年8月18日 1時