【歌い手】例の歌い手…実は。2

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あれから、歌い手仲間が私の家に集まって話を聞いてくれた。



頼れって怒られた。



…泣きながら。よかったって…ちゃんと存在を確かめるように抱きしめられて。



私も同じように強く抱きしめ返した。



学校の友達はこんなことで泣いてくれる人なんていない。



それは、私が本音でぶつかってなかったからかもしれない。



次なんてあるか分からないけど。これから作る友達には本当の自分を認めてほしい。



思いのほか、歌い手仲間の存在は私の中で大きかったらしい。



1人って思い込んでいただけで、ずっと支えてくれていた。



拒食症も看護師である坂田さんをはじめ



泊まりがけで交代しながら色んな人に手伝ってもらって



やっと普通の食事できるようになった。



普通の生活を送れるようになったのだから学校に行かないといけないんだけど。



行くのが怖い。



何だかんだ…あれから1ヶ月が経ったんだ。



他のみんなはハブられて来なくなったって思ってるんだろうな。



それだけだったら私は変わらず学校に行っていただろう。丸ちゃんのこともあったから…



…あ、いや、あの時だったら無理だったかもw



学校に行くため家を出る時、



大丈夫だよってちょうど泊まってくれていた



そらるさんが抱きしめてくれた。



私は1人じゃない。みんながいる。



なに弱虫になってるんだ。



と腹をくくって教室に入る。



案の定、私が教室に入ると静かになった。



そんなクラスメイトの視線などに構わず自分の席に座ろうとした。




？「…あっ。席替えしたからこの前と違うんだよ。」



？「そうだったね。」



？「君の席はこっちだよ。」



クラスメイト3人に連れられて新しい席に着いた。



1番後ろの窓側。



1番前じゃなくてよかった。



？「私、席が君の隣の茜って言うんだ！よろしくね！」



？「私は君の前の席の紫子。よろしくねー。」



？「私は…教卓前に座ってる翠だよ！よろしくー。」



「あっ、ありがとう！…よろしくね。」

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