【ごっふぁみ】家族【drm】 (ページ10)

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ｱﾙｽ「お姉ちゃーん。ボスが今からこっち来てくれるって。」

『頼んだのは私なのに、』

ｸｽﾞﾊ「うちのボス、そういうのあんま気にしないんで大丈夫だと思いますよ。」

『葛葉くんが言うなら信じるよ。』

私たちのそんな会話を聞いて、アルスは不思議そうな顔をしていた。

ｱﾙｽ「お姉ちゃんと葛葉さん、なんか仲良くなってる？」

『仲良くなったというか、ね。』

ｸｽﾞﾊ「そっすね。」

ｱﾙｽ「えー！なんでだよぉ〜教えろよ〜。」

今は葛葉くんを信じるしかないから。

ふたりにボスと呼ばれ親しまれている人。
うちのアルスをギャングの道に入れた人。

どんな人か正直検討もつかない。

『お姉ちゃん、ちょっと緊張してきちゃった。』

ｱﾙｽ「大丈夫だよぉ。ボスが来るまでにお店閉めて待ってよう。」

『そうだね、』

葛葉さんにはお茶を出して待っててもらうことにした。手伝ってくれるとは言ってくれたけど、葛葉さんは怪我人だし流石に申し訳ない。

アルスはブラインダーを閉めたり、椅子や机を拭いてくれている。

私はボスさんに出す紅茶とスイーツの用意をする。スイーツを用意しているとき、葛葉さんから強い視線があった。

『…食べる？』

ｸｽﾞﾊ「いやいや、」

『ふふっ。多く用意しちゃったから、食べて貰えると嬉しいな。』

ｸｽﾞﾊ「じゃあありがたく…」

ショートケーキと紅茶を出すと美味しそうに頬張る。にこにこと嬉しそうに食べてくれるの、やっぱり何度みても嬉しいものだ。

ｸｽﾞﾊ「ぷめぇ〜〜。最高っすわ。」

『んふふ。口の周りにいっぱいついてるよ。』

ｱﾙｽ「あぁ！お姉ちゃん！私も食べたい！」

『チーズケーキと紅茶でいい？』

ｱﾙｽ「やったぁ〜！」

今からギャングのボスが来るなんて想像がつかないぐらい、のんびりとした雰囲気になっている。

私からしたらピリピリしてる方が苦手だから、このふたりが気にしないタイプでよかった。