姉妹 ページ7
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『ガソスタ爆発させたんですってね。』
「いや、まぁ…はい。」
『この街住んでたら慣れちゃいましたけど、犯人と話すのは流石に初めてですよ。』
つい笑いが溢れてしまう。
とりあえず救急隊が来るまで待機だ。
青年は白い髪に深紅の瞳、少し尖った耳。傷だらけなのに、整った顔だからかなんかかっこよく見えてしまう。
「そう言えばここって…」
『あぁ。ここは私が個人経営してるカフェです。常連さんばっかなんで多分もう人は来ないんで、そこは安心してください。』
「なんか本当にすんません。」
子犬のような顔をして謝る青年。ポメラニアかチワワだな…そんな失礼なことを考えているとまたドアが開く。
アルス「お姉ちゃ〜ん。」
『アルス〜ごめんね、助かる。』
アルス「お姉ちゃんの頼みならいつでも駆け付けるよ。」
『この子のこと見てほしくて…』
アルスは任せろぉ。と、のんびりとした口調で小走りで近づいてくる。本当に可愛いなうちの子。
するとアルスの顔が見えた瞬間、青年は目を大きく見開き私とアルスの顔を交互に見る。
何事かと思ったけど、アルスも同じように大きく目を見開いていた。
『え、何。』
アルス「葛葉さぁん!?」
クズハ「え、アルス!?てかお姉ちゃん??」
アルス「僕のお姉ちゃんだよ、この人。」
クズハ「うっわ。だるまが無線で騒いでたのって…あー。理解。」
くずは、と呼ばれた青年は頭を抱えて大きく息を吐いた。
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作者名:もみじ | 作成日時:2023年7月28日 1時