59話 ページ18
雷門中の通学路となっている河川敷をのんびり歩いていると、Aの目に��ある光景��が映り、目を見開く
染岡｢ほら、そっち行ったぞ！｣
半田｢こっちにパスパス！｣
それは、雷門サッカー部が河川敷のグラウンドで練習に励む姿だった。昨日のやる気の無さはどこへやら、一生懸命にボールを追いかけている
貴女｢(きっと円堂くんの熱意が伝わったんだね。良かった……)｣
そう安堵しながら、Aが円堂の方を見ると、円堂はゴールの前で部員達一人一人に声をかけている
貴女｢円堂くーん！！｣
Aの声に円堂も、他の部員達も、彼女の存在に気付き、一気に注目が集まる。すぐに駆け寄ってきた円堂に微笑むと、｢おはようございます、円堂くん｣と声をかけた
円堂｢おはよ！｣
貴女｢もしかして朝練ですか？｣
円堂｢おう！学校のグラウンドは借りれないからな！授業始まる前のちょっとの時間だけど、みんな集まってくれたんだ！｣
貴女｢円堂くんの熱意が伝わったんですね｣
円堂｢そんなことないさ！それよりお前も来いよ！あいつらにちゃんと紹介しなきゃな！｣
というわけで、グラウンドへやって来たAだったが……
染岡｢江戸川、昨日は悪かった！｣
何故か円堂と、昨日はいなかった青いロン毛の少年と、木野以外の全員に頭を下げられる
貴女｢えっと……｣
染岡｢き、昨日お前に掴みかかろうとしちまったし…その、他にも色々と、な……」
半田｢お前の言葉で気付いたんだ。俺たち、ただ逃げてただけだって……サッカーに真剣に向き合えない自分から｣
壁山｢江戸川先輩の説教とキャプテンのおかげで俺たち、頑張ろうって思えたんス！｣
少林寺｢だから……ありがとうございます！！｣
彼らの言葉を聞き、Aはクスりと笑う
貴女｢……皆さん、表情が生き生きしてますね。昨日とは大違い♪ふふっ、これからよろしくお願いしますね、皆さん♪｣
にっこりと笑ったAの笑顔に、その場の誰もが頬を赤く染めたのだった
_______________
貴女｢(さてと……)｣
放課後、Aは校内にある女子更衣室へと向かっていた。理由はまあ当然、オンボロのサッカー部部室に女子専用の更衣室がないからである(仕方がないとも言えるが)
木野｢あ、江戸川さん。待ってたよ｣
中に入ると、そこには先客がいた。オレンジ色のジャージを身に纏う、サッカー部のマネージャー、木野秋だ
貴女｢木野さん｣
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作者名：ミニgirl | 作成日時：2021年10月15日 19時
