56話 ページ15
貴女｢と、いうわけですので、これからよろしくお願いします！｣
円堂｢おう！｣
貴女｢……さて、まだ少し時間には余裕がありますし……挨拶ついでにサッカーでもしません？｣
円堂｢いいのか！？｣
貴女｢はい。自慢ではありませんが、そこらのサッカーチームに所属する男子たちには負けないという自負はありますよ？｣
Aの言葉を聞き、俄然やる気が出たのか、円堂は担いでいたタイヤを下ろし、キーパーのフォームを取る
円堂｢よし、来い！｣
貴女｢行きますよー！｣
円堂からボールを受け取ったAは、少し距離を取りドリブルを始める。そして思いっきりのシュートを放った
円堂｢！すげぇ、こんなに重いシュートは初めてだ！｣
貴女｢(なるほど、これは止めるのね)｣
円堂｢もう一本！｣
貴女｢(じゃあ、これならどう……！？)｣
円堂｢うわっ！｣
貴女｢(これは止められないか……だけどなんだろう。今の違和感は……)｣
円堂｢すげぇ！さっきよりも重くなった！｣
その後、Aは威力を変えながら円堂にシュートを打ち続ける。すると、徐々にだが円堂の手に光のようなものが見えてくる。それは一瞬だが、それが��技ができる兆し��だと、Aにははっきりと理解出来る
貴女｢……私の時間的にも次の一本でラストです。この一本でコツを掴んでください。近い内に、あなたの初めての技が完成するでしょう。ここでコツを掴み、完成の足がかりにしてください｣
円堂｢……おう！｣
貴女｢(私の目的の為にも、円堂くんには強くなってもらわないといけない。技の一つや二つ、早いとこ習得してもらわなきゃね)｣
円堂｢(江戸川がここまで付き合ってくれたんだ……！絶対にコツを掴んでみせる！！)｣
貴女｢……行きます！｣
円堂｢……来い！｣
貴女｢……
※
燃え盛る業火を身体に纏った獅子のような生物が現れ、ゴールへと向かっていく。その道すじには蒼い花が散りばめられており、それを踏む度に獅子のスピードが上がり、凄まじい勢いでボールがゴールに突き刺さる
円堂｢(っ！技……！？)ぐっ……！うわぁぁ！！｣
貴女｢(今の円堂くんにはこのぐらいの威力じゃないと、プレイに支障をきたしてしまう……。技を持っていない相手に対してのさじ加減は難しいけれど、これも人体実験で身体能力底上げされたせいね……)｣
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作者名：ミニgirl | 作成日時：2021年10月15日 19時
