【終わりのセラフ】優しき涙second

三十八粒 ページ38

グレンはAとクローリーがお互いの唇を交わしているところを目の前で見た

Aは突然の事で反応どころか何も出来なかった

優は君月に支えられ、体制を戻し、クローリーへと攻撃をしようと構えたところで


Aとクローリーの様子を見た

貴「!!??!!」

Aは、どうなっているか理解し、クローリーを引き剥がそうとする

が、クローリーの目的が、連れ去らう

だけでは、何かが足りないと思い、Aの頬に空いている手で添えて、クローリーは自身の口の中を噛み、血を出してAに飲ませようとした

二人はまだ重なっている

Aは、口内に何か生暖かい物が入ってくる感覚に恐怖を覚た


横目でグレンが悲しそうな顔をしている

どうしてか今、吸血鬼の本を思い出した

吸血鬼の血を飲むと、人間は吸血鬼になってしまう

今この状態は、吸血鬼になってしまう



口内に入ってきた血を、飲み込まずに優一郎へと視線を送った

助けて

優一郎はそれを察し、クローリーに襲いかかった

クローリーも片手にグレン、もう片方にAを掴んでいては何も出来ない


Aを突き飛ばした

Aは、口の中から血を吐き出した

優一郎は、背中をさすった



クローリーは思惑通りにいかず、機嫌が悪くなった

ピピピ

タイマーの音がした

シノ「皆さん……時間となりました……………


撤退です」

納得いかない優一郎は俺は行かないと言い張る中、グレンが深夜に口パクでなにかを伝える


深夜が、悲しそうな顔をしたのに気づいたAは、

貴「ケホッ……優ちゃん……………ここは深夜に従って……………」

優一郎はなだめられた


またまたその様子をつまらなさそうに見るクローリーは

クロ「Aちゃんだけ置いていってよ

そしたら




君たちを見逃してあげる」

クローリーの従者が、二人がかりでAを奪った


貴「深夜！！お願いっ！みんなを連れて逃げて!!!!!!」


建物中に響いた叫びに

深夜は泣きそうな顔をした


優一郎は、暴れるが、君月と深夜の二人がかりで押さえつけられ、建物から出た

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