第2話〔お互いに〕 ページ4
.
あれから一年経ち、一つ上の組に上がった頃、綱吉君が「ダメツナ」と呼ばれるようになった。
何をやってもダメダメだからとのこと。
それからだ、綱吉君はネガティブ思考になってしまった。
何かに失敗すると「俺はダメツナだから…」なんて云う。
まだ幼い子供にこんな事を植え付ける糞ガキ共が…我が天使をこんな目にした野郎は覚悟しやがれよ。
ある日、私は一人で読書していると外から何やら聞こえてきた。
私は様子見に外に出ると綱吉君が約3名の男子にいじめられていた。
先生は他の子達に付きっきりでどうやら気付いていないようだ。
…此処は先生にバレずに穏便に済ませるべきか。
「このダメツナが!!」
「ううっ…」
『ねえ』
「ん? あっAちゃん」
『何してるの?』
「今、このダメツナにいろいろと教えてあげてんだー」
色々ってなんだよ…その色々っての傍から見たらいじめてるからな?
逮捕しちゃうぞ? お?((
『綱吉君が何をしたの?』
「え?」
『まず、人をいじめるのは社会不適合者がするものだと思うんだ。
つまり君たちはゴミ同然と云う意味さ、いじめをしてる奴なんて将来ろくな奴にしかならないよ』
「え…あ…」
『君らに綱吉君がダメツナと云われる筋合いは無いはずだ』
「ひぃっ! い、行こうぜ」
「お、おお…」
ちょっと大人気なかったかな。
にしても色んな言葉使ったけど多分あの子達は意味についてわからない年頃だしそのうち忘れるっしょ。
そして私は怪我をしている綱吉君に近寄った。
『大丈夫?』
「あ、ありがとう…Aちゃん」
『ううん。 だって友達の為だからね』
「……」
『顔を上げてよ。 どうかした?』
綱吉君は暗い顔をして私を見た。
その目には大粒の涙が溜まっていた。
「ごめんね…Aちゃんに迷惑かけちゃった」
『!…掛けてないよ』
「…」
『…ならさ』
「?」
『今回のことで迷惑をかけたって思ったんなら今度お返ししてよ。
私が困った時は今度は君が私を助けて。
これでお相子でしょ?』
私がそう云うと綱吉君は「うん!」と頷いた。
そんな所も可愛いなあ((
『それじゃあ約束!』
「約束!」
.
225人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遊馬雄里(プロフ) - al8056さん» 自作ですよ〜。 さすがに周りのフレームみたいなのはトレスですけど;; (2020年12月2日 10時) (レス) id: fd01452b84 (このIDを非表示/違反報告)
al8056(プロフ) - この(設定の)イメ画自作ですか!?上手すぎません!? (2020年12月2日 10時) (レス) id: 6b4ec52995 (このIDを非表示/違反報告)
望乃花(ののか)(プロフ) - 遊馬雄里さん» わざわざ答えていただきありがとうございます!とても助かりました。遅くなりましたが、作品の更新応援しています! (2020年10月3日 22時) (レス) id: 5a7263c5de (このIDを非表示/違反報告)
遊馬雄里(プロフ) - 望乃花(ののか)さん» 次に「デザインテーマ:」と書かれている下に10個程の選択肢があり、その一番下の「カスタム」を選択したら白い空白の所にコピーしたフォントを貼り、保存すれば完了です。 (2020年10月3日 22時) (レス) id: fd01452b84 (このIDを非表示/違反報告)
遊馬雄里(プロフ) - 望乃花(ののか)さん» 私の場合、フォントは花宮夢様から借りているものですが、まずは編集画面を開きの下の方にある「ページデザインを設定」という所を押します。 (2020年10月3日 22時) (レス) id: fd01452b84 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雄里 | 作成日時:2019年12月1日 3時