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｢あーーー、うまい。｣
ビールをグビっと飲み干す。
店主｢お姉さん、あんまり飲みすぎて潰れないでくださいよ｣
｢ハイハイわかってますよ｣
お気に入りの居酒屋のカウンターで1人酒。
これが私の仕事終わりの一時の幸せ。
ここに来たら嫌なこととか忘れてお酒を飲めるから幸せなんだよね。
そして、今日はいつに増してお酒が回って酔っている。
仕事も残業だったし、いい事もないからこうなるのも仕方ないよね。
｢自分に甘くていいじゃない｣
？｢それってただ自分から逃げてるだけじゃん｣
なんでか急に知らない誰かに話しかけられたけど、なぜ？？
あ、そうか。
私が心で思っていたことが酔ってるせいで、口にそのまま出てしまっていたからか。
って、その前に、、
｢誰よ、あなた｣
？｢松村北斗ですけど。｣
なんかずいふんと若そうな少年だな。
なんてことはどうでもいい。
｢松村北斗、、って誰よ。てか貴方知らない人なんだからいちいち私の話に反応しないでくれます？｣
松村｢あーすみませんね。いい大人が酔っ払って堂々としてたもんで、とても尊敬しました｣
冷たい目線を私に向けつつ会計おねがいします、と席を立つ彼。
｢ちょっと、北斗七星みたいな名前したやつ待ちなさいよ。｣
松村｢松村北斗です。名前も覚えられないんですね。｣
む、むかつく。
初対面だよね？この人。
よく見たら顔はかっこよさげなのかもしれないけど、
性格ひねくれすぎじゃない？
｢わたしを馬鹿にしてるけど貴方何歳なの一体｣
松村｢20歳ですけど、何か。｣
冷めた目をしながら気だるそうに私へ向けて言った。
｢は、は、20歳ーーーーーーーー？！？！｣
なにこの20歳のくせに余裕な感じ。
8個も歳下の男に、
しかも初対面の男に
ボロクソに言われてた私って、、、。
｢ってあれ、もういない。｣
気づいた時にはムカつく20歳の男はその場には居なくなっていた。
でも、なんだか
この時から私の人生が動き出した気がしていた。
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作者名：かのん | 作成日時：2019年3月11日 14時
