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コーヒーが飲めない私にジェヒョンさんがくださったのは市販のジュースだった。
｢これなら飲めますか？｣
｢わあ！これ大好きなんです！｣
それは、最近美味しいと流行りだしたジュース。
そんな私を見ていたテヨンさんが、ゆっくりと近づいてきた。
｢僕も好きです。｣
手に持っていた同じジュースを見せてくるテヨンさん。
好きな物が一緒だと言うことに一人嬉しくなっていた。
｢美味しいですよね。｣
｢はい。｣
私の隣を少し開けて座るテヨンさん。
久しぶりすぎる再会に私達の人見知りが再発していた。
大好きな彼の顔をはっきりと見れない。
最後に会った日、どんな風に喋っていたっけ？
あれ？そもそも親しかったに入るのかな？
そうやってどんどんネガティブに先走っていく脳内。
｢Aさんって、何歳なんですか？｣
ぱっと目を開けると、目の前に膝を着いて目線を合わせてくれていたヘチャンさん。
｢あ、えっと、マークと同い年です。｣
｢年上なんですね！ヌナと呼んでも？｣
｢…はい。｣
｢よろしくお願いします。Aヌナ。｣
ふと思ってしまうほどヘチャンくんは可愛い。
少し話をしてからゆっくりと立ち上がると、マークが私の腕を掴んだ。
｢久しぶりにヒョンのダンス見なくていいの？｣
焦ったように言うマーク。
｢え？…でも、お邪魔じゃない？｣
マークはまだ私がテヨンさんを好きなのに気づいた様だ。
そんな私を心配してくれるのはあの頃から変わっていない。
｢まだ居てくださいよー！｣
ジョンウさんがそう言うと、他のメンバーさんも頷いてくれた。
｢じゃ、もう少しだけ見学させてもらいます。｣
｢やったー！｣と元気よく喜んでくれるジョンウさんに和まされながら、私はもう一度腰を下ろした。
｢曲流すよー。｣
スタッフさんの声を合図に全員が配置に着いた。
曲か流れ出すと滑らかにかつ力強く動き出す。
久しぶりに生で見たテヨンさんのダンスに再度胸に矢を打ち抜かれた。
やっぱり格好いいな。
全てが完璧に見える。
その時、師匠に言葉を思い出した。
"努力と天才は紙一重"
きっと努力と完璧も紙一重なんだろなと私は思った。
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作者名：ゆうなす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b115645c0f1/
作成日時：2022年9月29日 18時
