DYside ページ30
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今日はドラマのOSTのレコーディング。
テイリヒョンと二人で参加させてもらえることになった。
部屋に入ると、男性二人と若い女の子が一人先にいた。
一人の男性から説明をしてもっていると男性が僕の隣に目を向ける。
｢彼女がこの曲を作ったんだ。｣
そう言われて内心驚いた。
多分僕より年下の子がこんなに切ない恋歌を作ったことに。
｢Aです。よろしくお願いします。｣
少しだけ話をすると、Aさんがどんな人なのか気になり始めた。
どうしたらこんな切ない歌詞が出てくるんだろうか？
てか、何歳なんだろう？
意外と年上…？
なんて、録音を始めたテイリヒョンさんを見ながら思った。
｢ありがとうございました。｣
小柄な彼女が頭を下げるとより小さく感じた。
｢初めての楽曲提供が御二人で本当に嬉しいです。｣
｢初めてだったんですか…!?｣
思わず大きな声が出た。
｢あ、すみません。｣
失礼な言い方をしてしまい謝罪をすると、彼女は優しく笑ってこう言った。
｢大丈夫ですよ！むしろ、新人の曲を歌わせてしまってすみません。｣
｢そうじゃなくて！…いや、あの。凄く素敵な曲だったので。｣
申し訳なさに体が熱くなっていく。
徐々に明るい表情に変わっていく彼女に、こっちまで嬉しくなる。
｢そう言って貰えて嬉しいです！｣
初めて会ったけど、一つ気づいたことがある。
彼女の感情は全て表に出てしまうこと。
それが見ていて飽きない可愛らしい人だ。
ん？
今なんて…？
"可愛らしい"…？
ヤバっ。
気が緩みすぎた。
デビューしてからマネヒョンには口酸っぱく言われた言葉がある。
それは、｢異性に対して感情的な気持ちを出すな｣だった。
"可愛い"や"綺麗"など、恋に繋がる考えは出すなって言われた。
ずっと気にかけながら接していたのに、何故か彼女といると癒されてしまう。
凄く不思議な人だな。
｢どうかしましたか？｣
黙り込んで動かない僕を気にして顔を覗きこんできたAさん。
｢いえ、大丈夫です！｣
隣でテイル兄さんが不思議そうに僕を見てくる。
その顔に気づいたけど僕は知らないふりをした。
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作者名：ゆうなす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b115645c0f1/
作成日時：2022年9月29日 18時
