Queen of the Night TYside ページ26
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｢ふう…｣
宿舎に帰ってきて直ぐに自室へ向かう。
ベッドに項垂れながら最近の事を振り返った。
デビューからあっという間に２年が過ぎて、俺は24歳になった。
｢ヒョン、寮母さんが夜食作ってくれてたみたい。食べる？｣
ノックもせずに扉を開けたのはドヨンだった。
そういや、昨日もドヨンと喧嘩したよな。
デジモン派とポケモン派で。
なんてくだらない事で喧嘩したんだろ。
思い出し笑いをして立ち上がり扉に近寄った。
｢え、キモ。｣
｢誰に向かって…！｣
ドヨンを追いかける様にリビングへ向かった。
リビングには既に全員揃っていて、
｢ヒョン、どれ食べます？｣
ヘチャンが俺を見るなり聞いてくる。
｢…んー、これ。｣
手に持ったのは、一口サイズになったチヂミ。
寮母さんのチヂミって凄く美味しいんだよ。
チヂミを食べ始めると、後ろからテレビの音が流れ出す。
テレビの前にはおにぎりを頬張りリモコンを持ってるユタの姿があった。
画面には最近人気の恋愛ドラマが放送していた。
｢俺もこんな恋してぇー。｣
口の物を飲み込みそう嘆くユタが、俺の方を見た。
｢え、なに？｣
｢テヨンはどうなったん？｣
そう言ったユタに、他のメンバーの視線が俺に集中する。
｢へ？ヒョン、好きな人いたの？｣
丸い目がより丸くなるヘチャン。
｢ヒョンって、恋愛知らずだと思ってました。｣
同じく目を見開くジェヒョン。
｢俺だって恋愛ぐらいしたことあるよ…。｣
そう言いながら、Aちゃんの顔を思い出す。
あの頃から雰囲気は変わったかな。
まだ小柄なままなのかな？
彼氏は…いるのかな。
黙り始めた俺の肩に腕を回すユタ。
｢今なにしてるんやろな。｣
SMを去ってからも彼女のデビューの話は聞かなかった。
今もアイドルを目指してるのかな。
｢そもそも、何でウチに来たんだろ？
そもそもAはPLEDISの練習生だったんでしょ？｣
初見情報をサラリと言うマーク。
｢マジ？｣
どうやらユウタも初耳だったらしく、マークの両肩を掴んだ。
｢いや、ボクも聞いた話だから詳しくは分からないんだけど。｣
マークが言うには、SMの元練習生達から聞いたらしい。
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作者名：ゆうなす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b115645c0f1/
作成日時：2022年9月29日 18時
