九条の貴婦人 (ページ34)

今日:45 hit、昨日:14 hit、合計:155,629 hit

33 ページ34

予選2立目、先程と同じように女子たちは観覧席に座り男子を見ていた

反省が効いたのか抜いても表情はスッとし的を見ている

A「表情が」

妹尾「うん」

竹早、如月と的を中てて次は落の鳴宮。鳴宮はガタガタしているが会を保てている、そして矢を放った

甲高い弦音を鳴らし矢は的の的心に気持ちよく中った

妹尾「綺麗……」

花沢「ずっと頬付けしてすぐ離してたのに」

A「(以前の湊……いや、違う)」

中崎「まだまだ短いがそれでも会は保ててる、いい射だった」

後ろから見守る滝沢の表情も穏やかだ

小野木も明るい表情をし、弓を引く。次は無理に弓返りをしなかったことで的に中った

山之内も自分を信じたことで的に中てる。竹早、如月も連中し落の鳴宮もいい弦音を出して的に中てた

「「よーし！」」

5人連中したことで拍手が鳴り響いた……

花沢「男子どうかな？」

妹尾「40射20中だと微妙だね」

A「報告を待つのみだね」

Aたちは男子のいる場所に先生方と共に向かっていると、男子が結束しているのが見えた

トミー先生「甘酸っぱいのう、まさに青春真っ盛りという感じじゃな」

滝川「えぇ、ここからきっといい方向に」

トミー先生「そうじゃの……滝川くん、君もな」

すると男子は気づきこちらに歩いてきた

トミー先生「予選突破おめでとう諸君！2回戦の射は感動ものじゃったよ、いや本当に素晴らしかった！」

トミー先生からの称賛の言葉に男子は嬉しそうな顔をする

鳴宮「マサさん、俺自分が落に置かれた本当の理由はまだよくわからないけどでも落でよかった。だから自然に引けた気がする」

滝川「そうか……今はそれでいい、よく頑張ったな。湊」

滝川が男子の頭を撫でてほんわかしている所を桐先は横目で見ていた……

Aは帰り途中、藤原を見かけた

藤原「A、もう帰るのかい？」

A「うん、昨日の個人予選1位通過おめでとう」

藤原「ありがとう、Aも1位通過おめでとう。昨日の1立目観覧席にいなかったから寂しかったよ」