九条の貴婦人 (ページ25)

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それからテスト週間が終わり、県大会個人戦当日となった

トミー先生「おはよう、諸君」

「「おはようございます！」」

トミー先生「いい挨拶じゃ、たっぷり気合が入っているようじゃな」

「「はい！」」

トミー先生「その生きあいはよし！じゃがの、試合だからと気負い過ぎてはいかんぞ？試合で引く弓も練習で引く弓もなにも変わらんからの、だから今日もいつものように1射1射丁寧に。わしからはそれだけじゃ」

言い終わるとトミー先生は隣に立つ滝川に目配せをした

滝川「とはいえ、風舞高校弓道部初の公式試合だ。気負うなというもの無理だろうけどリラックスするように心がけろ、試合慣れしている者はマシだろうが初試合の白菊と花沢は特に……」

そこで白菊の顔が赤くなっているのに気づいた滝川は言葉を止めた

滝川「顔色悪いな、大丈夫か？」

白菊「少し、緊張しているだけです」

滝川「ならいいが無理はするなよ」

白菊「はい」

返事を聞いた滝川は話を戻した

滝川「いいか？試合の空気は独特だ、これには慣れるしかない。基本的に場の空気に必ずのまれると思った方がいい……そうなったら抵抗せず流されてしまえ、溺れそうになった時慌ててもがくともっとヤバくなる。慌てずに一旦流されて周りを見れば息継ぎをする余裕もできるからな」

「「はい！」」

トミー先生「では、わしと滝川くんは運営との打ち合わせがあるから先にゆくが、開会式には遅れぬように……ミッション開始じゃ！」

先生からのお話が終わると自分たちの荷物を置き休憩していた

山之内「いや～でもすごいよね……いや、ここにいるみんなが弓道やってるんだろ？こんなにたくさんいるなんて思ってなかったんだよー」

竹早「あぁ、うちの県の高校武道だと柔道や剣道より圧倒的に競技人口が多いからね」

山之内「へぇー」

鳴宮「そうなんだ？」

小野木「そうなんだ？って！知らねぇでやってたのかよ」

小野木は無知だった鳴宮にツッコんだ

如月「あと、弓道は女子が多いのがいいよね」

竹早「共学校では半々だったり女子の方が多いところもあるみたいだよ」