九条の貴婦人Ⅱ (ページ7)

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桐先が19中、辻峰が16中し優勝し全国大会への切符を手にしたのは桐先高校となり表彰式に移る

二階堂は隣に立つ藤原に声をかけた

二階堂「おめでとう藤原くん、流石だね」

藤原「誉めていただくには及びません」

二階堂「実力だって？」

藤原「いえ」

二階堂「流石超然卓越の藤原くん」

藤原は皮肉めいた言葉を向ける二階堂に視線を向けた後すぐ前を向いた

藤原「それは二階堂先輩のことかと……」

二階堂は鼻で笑った

二階堂「はっ……俺はおまえたちを潰すために弓道を続けてるんだ。見くびんなよ」

表彰式が終わった藤原は帰り際今日のトーナメント表を見ていた鳴宮に話しかける

その後ろのロビーで歩きスマホをする二階堂は鳴宮の弓矢を持ちながら階段を下りる竹早を見て足を止めた

竹早「お疲れ様です」

二階堂「まだ湊ちゃんのお守りやってんのか……」

通り過ぎる二階堂に竹早は声をかける

竹早「Aとはどういう関係ですか？」

竹早は準決勝前の二階堂の言葉が気になった

二階堂「そのまんまだけど？中学の時からそうなのに気づかなかった？」

竹早「……噂に過ぎないと思ってました」

二階堂「これを聞いてくるってことはAも保護対象？安心しろよ、その役目は俺だから……じゃ、おーつかーれちゃーん！」

竹早と別れた二階堂はAの元に向かった

A「あ、先輩お疲れ様」

二階堂「うん……A、なんで湊ちゃんたちと同じ高校って教えてくれなかったの？」

二階堂の顔は少し怒っていることに気づいた

A「……先輩、湊たちを恨んでるから言わない方が良いと思って」

二階堂「現に俺のいない高校で部活も一緒ってことにイラついてるんだけど」

Aは謝ろうと口を開くとすぐさま二階堂はその口を塞ぎ深いキスをした。息が苦しくなり悶えるAだが頭をがっしり二階堂に抑え込まれ、口が離れるとAは力が抜けたように彼の胸元へ体を預ける

二階堂「A、俺が近くにいなくても違う男に目移りするなよ」

Aは回された腕にそっと手を添え頷いた……