109錠 ページ20
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エンデヴァーのサイドキック2人とタクシーの中、大人に囲まれた私は 黙りこくっていた。
車が進み始めてかれこれ10分ほど。
何を話せばいいのか分からず、居心地が悪い。
私がなぜこんなに気まずい状況にいるのか 思い返してみよう。
夕方、事務所に着くなり保須市へと出張する、なんて言われた。
それはヒーロー殺しが出た場所だとニュースで耳にしたのを覚えている。
( 最近忙しかった私はあまりその事件について知らないが )
つ何も分からないままのパトロール中
轟くんは、携帯を見たと思えば いくつか言葉を吐き捨てて、走っていったのだ。
｢薬師神は、親父と一緒にいてくれ｣
｢…えっ、轟くん！？｣
名を呼んでも、振り返らずに 私とエンデヴァーは置き去りにされ…
その後、エンデヴァーは「緊急の用事ができた」とサイドキックを呼んで私を置き去りにしたのだ。
どうしてこうも急な行動をとるんだこのふたりは、とため息をついたが、そういや親子だった。ちょっとした共通点だろうか。
そんな呑気なことを考えながら街中で待つこと数分、目の前にタクシーが停まったのだ。
…そして、今に至る。
どうしていたらいいのか。そう思っているのは私だけだろうか。
気分を紛らわせたく、内ポケットから携帯を取り出してみると、緑谷くんから一斉送信で位置情報だけが送られていた。
さっきの位置からさほど遠くない場所だ。
…何これ？
｢お、彼氏からのメール？｣
｢ちっ、違いますよ…！｣
｢その言い方は怪しいな〜！｣
両側から問いかけられ、無駄に慌ててしまう。
うん、確かに今のは怪しかった。
ちなみに、来てくれたのは女性と男性1人ずつだ。
｢Aちゃん、だっけ？それだけかわいかったら男の子が放っておかないでしょ｣
｢えっ、いや…そんなことは｣
｢謙遜しちゃって〜！｣
ふたりともヒーローという職業柄フレンドリーで、特に女性の方はスキンシップが激しい。
車の中に誘導される時にはなぜか頭を撫でられたし、今はその細い体に抱きしめられている。
…束の間の癒し、だろうか。
そんな和やかな雰囲気を叩き割るかのように、携帯の着信が鳴り響いた。
音の出処、右側を向けば 電話対応している彼の表情が徐々に強ばっていく。
手短に済ませられた電話を切った後
空気が重苦しいものに変化した。
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しおり(プロフ) - 凄く面白かったです！ (2020年5月9日 10時) (
レス) id: 88ef928d1d (このIDを非表示/違反報告)
霊夢(プロフ) - 爆豪勝己の方のパスワードおしえてください！！！(☆´_ _)ﾍﾟｺﾘ (2019年5月16日 21時) (レス) id: 28399f0f04 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 続き楽しみです！ (2018年1月20日 19時) (レス) id: ea150721a5 (このIDを非表示/違反報告)
しの(プロフ) - あやりずさん» ありがとうございます…！！(；；)亀更新ではありますが、完結まで楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2017年12月29日 11時) (レス) id: 98425ad901 (このIDを非表示/違反報告)
あやりず(プロフ) - 面白いです！！轟くん大好きなので…wこれからも更新頑張ってください〜！ (2017年12月28日 22時) (レス) id: 701a0aacb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しの | 作成日時：2017年10月13日 20時
