先生実はね【JM】 (ページ2)

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高校一年生の時

その日は高校の入学式で私は新しい制服に身を包み、期待を膨らませながら家を出た

最初は道に迷わず歩いていたものの、途中で道に迷って高校の場所がどこか分からなくなった

私が辺りをくるくると見回していると

「あのさ」

後ろから声が聞こえてきた

後ろを振り返ると、そこには一人の男の人が居た

『は、はい』

「もしかして、道に迷ってる？」

『はい、、迷ってます』

私は情けなくて苦笑しながらそう言った

「そっか、今、1年生？」

私の制服を見て高校生だと分かったのだろう

『実は今日入学式で、でも場所が分からなくて』

「、、その制服、多分高校はそこ真っ直ぐ行って右だよ」

『え、？なんで分かるんですか？？』

「まぁ行ってみて。行ってからのお楽しみだから。ね？」

可愛らしく笑った彼の糸目が印象的だった

桜の花びらは私のこの恋の始まりを告げるかのように私たちを包んだ

それが、恋の始まりで、きっかけ

言わずもがな彼とはジミン先生のことで

入学式の時に先生紹介で先生の言う"お楽しみ"が分かった

先生はきっとこの事を覚えてない

だって、先生に直接プリントを渡しに行った時、なんにも言われなかった

私はわざわざ「あの時の、」なんて言葉は言わなかった

密かに恋していこうと決めたんだ

ジミン先生の笑顔を見れるだけでいいや

先生、私、先生の事が好きです