恋煩い【すとぷり】 (ページ32)

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さとみside

Aが走って行ってから、もう10分は経っただろう。

誰一人として口を開かない。

こ「…っ、…あの…っ、」

る「ころちゃん…？」

突然、ころんが涙目になりながら話し始めた。

こ「…僕が、帰った時、…A、自分の部屋に居たんだ…。
その時、僕が見た時…、Aの顔の下にさ、…その…」

涙を堪えながら言葉を絞り出す。

こ「花…が。白い、…花が…、落ちてたんだ…。」

「花…？」

り「ちょっと待ってよころちゃん、わけわかんないよ…？」

ジ「花ってどういうことやねん？」

花…？

花を…吐いた。

とでも言うのか…？

ちょっと待てよ。

花を吐くって…どこかで…

さ「…ちょっと待て。花を吐く…ってどっかで聞いたこと…」

こ「…僕も、どこかで聞いた覚えがあったんだ。
だから、Aを寝てしまってから、部屋で調べたんだ…。」

…

な「花吐き病…？」

そうだ、それだ。

昔、どこかで聞いた覚えがある。

＂花弁嘔吐症＂

治すには両思いになるしか方法がない、謎の難病。

俺、いや、俺たちにできることは1つしかない。

．

．

「…ころん

俺たちの戦い、そろそろ決着をつけないか？

Aのために。」