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「…」







思い当たる節があったので片っ端から調べて情報を集めたが、手に入った情報はここまで。


まぁこれだけでもかなり病気の全体像が見えてきたわけだけど。




特に花を吐く以外の体調不良などは無いみたいだからしばらくはバレることはなさそうだ。









それよりとりあえず病院に連れて行かないと手遅れになる。

それに、治すためにはいつかはみんなや本人にも話さないと。








「はぁ……」





ため息を吐きながらベッドに仰向けになった。



だがそれは長くは続かず、ふと思い立ってバルコニーに出てみた。







潮風が当たって気持ちが良い。


どのくらいそうやってぼーっとしていただろう。

依存している癖にスマホも持たず、ただ柵に手をかけて海を見つめる。







「透き通る海で泳ぐ君の姿はまるで」



『人魚のようだった』





いつの間にかAが起きて窓を開け、僕に続いて歌っていた。





『突然舞い降りたUFOの様な星が水面に反射して僕らを照らす』







綺麗な、それこそ海みたいに透き通った声。

この声を一生聞いていたい。

そう思った。


この気は強いが華奢な体を自分のものにしたい。


そう思ってどのくらい経つだろう。






本当に、一生僕のものにして抱き締めていたい。


そう思った。

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作者名:sky | 作成日時:2019年1月21日 19時

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