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『あ…』
先に起きたのはピンク髪の方だった。
さ「あっ、A!お前大丈夫なのか…?!」
『うん…。大丈夫、ありがとう。』
さ「良かった…でももう辞めてくれよ?寿命10年は縮まったわ。」
看護師さんも帰られてから、いつも通りの雰囲気の中、他愛ない話で盛り上がった。
だが、
ジェルくんの言葉で、部屋の空気が変わった。
ジ「それで…Aを部屋で見た時、……花…が、花…、吐いて倒れてたんやけど…どういうこと…?」
みんなの視線が私に注がれた。
看「…それについては、主治医の黒木からみなさんにお話が。」
食事を運ぶためにいつの間にか入ってきていた看護師さんにそう言われ、まだ寝ているころん以外がぞろぞろと出ていく。
「ん…」
『…ころん、?』
こ「…A…?…A、えっ、大丈夫なの?!」
『え、あ、うん、大丈夫だよ。ありがとう、』
数十秒の沈黙が流れ、私の頭上から聞こえてくる機械音だけが、2人しかいない病室を痛いくらいに包んでいた。
こ「あのさ…聞いて欲しいことがあるんだけど。」
『何?』
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「その病気、僕に治させて欲しい。」
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作者名:sky | 作成日時:2019年1月21日 19時