無愛想�� ページ7
JN side
「 へ？ぶあいそう？」
MH「 そう、無愛想」
楽屋に置いてあったバナナキックをむしゃむしゃと食べていたら、深刻な顔をしたミンハオが珍しく僕に相談事を持ちかけてきた。
体を前のめりにして、拳を握って、どう思う？と僕を見つめる。
「 さあー…Aは無愛想なんじゃなくてクールなんじゃない？」
MH「 まさしく物は言いようだね」
「 あはは、そうとも言うね」
この小さな子が悩んでいるのは、さらに小さな僕の可愛い赤ちゃん(って言ったら嫌がられるんだけど)Aが、どうやら今回の撮影のお偉いさんに目をつけられてしまったらしく、
さっきわざわざスタッフがいる前で「無愛想だなやる気がないのか？」と怒鳴られたらしい。
「 理不尽すぎて笑えるね」
MH「 全然笑えないんだけど…」
「 うん、同感。てかヒョン達よく我慢したね」
MH「 ジョシュアヒョンの笑顔を冷たいと思ったの僕初めてだよ」
「 はは、こりゃウォヌも機嫌悪そうだなぁ」
MH「 てかAはいつも通りよそ行きの笑顔で、僕らメンバーと極一部の身内スタッフにだけ素だったんだよ？」
普段誰かの愚痴だなんて言わないミンハオが相当頭にきているらしく「理不尽過ぎる」と繰り返しながらその人が如何にAのモチベやテンションを下げてくれたのかを話してくれた。
おかげでAの機嫌はMAXで最悪らしい。
ただでさえ怖いのに怒ったAは鬼も飛んで帰るレベルなんですけどー？
MH「 今はA、ウォヌヒョンの隣で寝てる。」
「 おお〜それでどんな感じ？」
MH「 見事人一人殺したような目から、この世の絶望を見た目に変わったよ！」
「 お、おお…？」
MH「 でも怒りっていうよりは今回結構落ち込んでるみたい。」
Aは昔からオンオフがはっきりしていたし、人の好き嫌いもあったし、簡単に人を信頼するような子でもなかった。
だから、普段は微笑みを絶やさない、所謂外面で生きていたし、でも正直外でもずっとニコニコしてるのはドギョムくらいで大抵オフの時はみんな表情筋死んでるんだけどね。
特にAの場合、他の仕事も受けている分疲れているんだろう。いつも顔が死んでる。死んでても可愛いんだけどね。
「 ミンハオはこのままミンギュ達に知らせてきて。僕はウォヌと合流するから」
MH「 オッケー」
さてうちの気難しい子猫ちゃんをよちよちしに行きましょうかね。
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作者名：ユルリ | 作成日時：2019年10月19日 2時
