03.おでこ ページ4
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二宮先生に触れられたおでこが、
何故か熱い。
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和也「じゃあ皆また週明けな、お疲れさん」
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学校のチャイムと共に二宮先生が教卓でトンと出席簿を立てて音を立てる。
やっと週末だー！と喜ぶ男子。今週映画行こー！と予定を立てる女子。
いつもと何も変わらない風景。のはずなのに、あの日から、二宮先生を見ていると少しだけ変な気持ちになる。
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教室から出ていく生徒に「じゃあなー」とやる気のなさそうな声を掛ける二宮先生を見ながら、ふぅ、と机の上に出していた教科書を片付ける。
すると、前の方の席から親友の芽郁がにこにこな笑顔を振りまいてこっちにやってきた。
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芽郁「ねーA！今日新しく出来たパンケーキ屋さん行かない？！」
「え、パンケーキ屋さん出来たの？！行きたい！」
芽郁「やったー！じゃあ決まりね！」
「あ、でも私係の仕事あるからちょっと待っててもらっていい？」
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あ、そうだった！と芽郁がとっくの前に帰ってしまった隣の男子の席に腰掛ける。
何にしようかな〜と携帯でパンケーキのメニューを見ている芽郁と話していると、目の前に猫背の背中。
え、と見上げると。
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和也「まだここに教師いるんですけど？」
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あ、やば！と携帯をサッと隠す芽郁に「俺だから許すんだからなー！」と笑う二宮先生。ちょこんと、私の机にもたれかかった。
その距離は、手を伸ばせば直ぐ触れちゃうほど近くて、少しだけ動揺。
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芽郁と話している先生の後ろ姿を見ると、少しだけ跳ねている後ろ髪が目に入る。
…これ、朝からずっとこのままなのかな。寝癖？
あ、服もちょっとだけシワあるけど、洗って干したらそのまま着ちゃうタイプなのかな。
…って、何考えてんだ、私。
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作者名：向日葵
| 作成日時：2019年11月3日 23時
