74.キミと暮らせば ページ25
もしも願いが叶うなら、俺は何を願うだろう。
お腹いっぱい美味しいものを食べるのもいいけど、やっぱり俺が一番に願うのは、大好きな嶺亜とずっと一緒にいること。
そう。
例えば、一緒に暮らしたりなんかして。
嶺亜のために、朝昼晩、美味しいごはんを作ってあげて、嶺亜のために、部屋もキレイに掃除して、嶺亜のために、ベッドメイキングもプロ並みにしてあげたい。
「克樹は俺を甘やかし過ぎだね」
なんて笑いながら、俺にキスをしてくれるから、
「嶺亜だからだよ」
って、俺もキスを返してあげるんだ。
これってさ、もう二人っきりの世界だからできることなんだよね。
はぁ…いいよなぁ、同棲。
朝、起きたら、おはようってキスをして、出かける時はいってらっしゃい、いってきますのキス。帰ってきたら、おかえり、ただいまってキスをして、眠るときもおやすみってキスをする。
もうね、想像するだけで鼻血が出そう。
「でもさ、嶺亜と一緒に暮らしたら、今以上においしいものなんて、あり得なくない?」
ココアを片手にチョコレートを頬張るこんぴにハッとする。
そうだった。
嶺亜って、俺には甘くないんだった。
────────────────────────
琳「嶺亜さん、どうしよう。克樹が落ち込んでる」
嶺「どうしようって…ほっとけば?」
琳「でもぉ…」
大「なになになに?」
今「ん〜? なんでも現実に打ちのめされたらしいよぉ」
矢「…こんぴ〜」
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作者名:すもも | 作成日時:2020年4月24日 20時