ただ、救いたいだけなのだ[Undartale]

新所長の存在。 ページ7

「明日の夜、研究所の新しい所長の着任式があるんだ。君らにも出席してもらうんだけどいいかな？」

　アズゴア____パパがそう言ってきたのは、僕らが地底に堕ちて半月経った頃だった。

　僕やCharaは地底の世界にすぐ馴染んだ。中には人間であるという事で突っ掛かってくる者もいたけど、傍に王子であるアズリエルがいたのですぐに治まった。流石は王族パワーである。

　パパ曰わく、その着任式は僕らのお披露目も兼ねているらしい。アズリエルからやっかんでくる輩が居る事を教えしてもらったのだろう。今回の式で僕らがパパとママの養子、つまり王女になった事が広まれば、表立って喧嘩を売って来る者も少なくなる。

　僕もCharaも異存は無いので素直に頷いた。毎回アズリエルに仲裁して貰うのも面倒だと思っていたのだ。

　「着任式とかあるんだね、ここ」
　「一応形式としてってパパが言っていた。偉い人の存在は知らしめた方が面倒はないから」

　僕がぽつりと漏らした言葉にCharaが反応する。Charaもここ半月の間に随分と表情が和らいできた。まだ完全に信頼した訳ではないだろうけど、いい傾向だ。このまま順調に仲良くなって欲しいと思う。

　「今度の所長さんは凄い人なんだって！ソウルと体の関係性とかを主に調べしてて、彼のおかげでソウルについても随分研究が進んだって」

　アズリエルが思い出したように言った。……その所長って、もしかしなくともあの人だろうか。

　「アズリエル……、その新所長の名前って分かる？」
　「あ、うん。パパから聞いてるよ！確か……ガスターさん、だったかな？」

　やっぱり。僕は心のなかでそう呟いたのだった。

ガスターという者。→←少しずつ。

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