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再会。 ページ13

僕らは家族になり、益々距離が縮まった。毎日が楽しかった。一緒に遊んでご飯を食べて。そりゃあ時折喧嘩もあるけれど、すぐに仲直りする。僕らは立派な家族であり、親友だった。

 毎日が楽しくて幸せだった。だから、僕は忘れていた。

 未来で僕が犯した罪禍を。


 それを思い出したのは、僕とCharaがガスター博士に呼び出された日のことだった。


 「見せたいものって、何ですか?」

 研究所の所長室。僕はCharaと共に、この部屋の主、即ちガスター博士と対峙していた。

 博士は相変わらずサンプルを求めてくるが、あしらうのにも慣れてきた。ガスター博士はニヤニヤと口角を上げながら話し始める。

 「実はだな、私に子供が出来た」
 「おめでとうございます帰っていいですか」

 僕とCharaはずっこけそうになった。わざわざ呼び出しておいて言う事がそれか。いや確かにおめでたいが。

 「勘違いしないでくれ、血の繋がりはない。……私は決意や、生と死について研究してきた。その過程で、私は人間の遺体からモンスターを作り出したのだよ」
 「モンスターを……作り出した?」
 「ああ。ずっと以前に手に入れた人間の子供の遺体なのだがね。研究しているうちに“偶然”モンスター……、スケルトンとして蘇ったのだ。今日は君らにその子を紹介しようと思ってな」

 人間をモンスターに。そんな事が出来るとは初耳だが、ガスター博士ほどの人物ならば出来るのだろうか。いや、偶然とか言ってたし、恐らく容易くはないのだろう。

 ガスター博士は一端奥に引っ込む。しばらくして出てきた時に、彼は肩に骨っぽい何かを載せていた。

 その骨っぽい何かを見て、僕は固まった。

 小さな子供の人骨が、服を纏って動いている。いや、それだけならばそこまで驚かなかった。だがその顔立ち。たとえ骨でも、幼くても、それが誰なのか僕にははっきりと分かった。

 「これがそのスケルトンだ。生まれたてだから、知能も体も幼児並みだがね。名前は……サンズだ」

 スケルトンは、サンズは無垢な視線をジッと僕に向けていた。

虐殺の記憶。→←家族。



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三日月リン(プロフ) - すごい面白いですね!これはこの先人気になるかも…!? (2018年11月2日 16時) (レス) id: ac270a254f (このIDを非表示/違反報告)
ナイフとパイ - 燃え尽きふぉっくすさん» ミント『*わぁお、楽しそうだね!』 (2018年10月31日 21時) (レス) id: 865678efc6 (このIDを非表示/違反報告)
燃え尽きふぉっくす - ナイフとパイさん» 感想ありがとう御座います!危なかったですね……、フリスク本当にグッジョブです。これからも未来で知った悲劇を食い止め行く予定です。これからも宜しくお願いします! (2018年10月30日 17時) (レス) id: 1eff72f845 (このIDを非表示/違反報告)
ナイフとパイ - 燃え尽きふぉっくすさん» ミント『*あ、危ねぇ…;;グッジョブフリスク』 (2018年10月30日 16時) (レス) id: 865678efc6 (このIDを非表示/違反報告)
燃え尽きふぉっくす - ふたばさん» 感想ありがとう御座います! 探してもこういうのがなかったので自分で作ってしまいました……((((( キャラちゃんに兎に角幸せになって欲しいのです。これからも宜しくお願いします! (2018年10月29日 20時) (レス) id: 1eff72f845 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2018年10月28日 23時

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