検索窓
今日:3 hit、昨日:45 hit、合計:112,879 hit

好きって言ったらどうする?(J.I) ページ22

「ねえねえ、
好きって言ったらどうする?」




「ん?じゃあ、付き合う?」




そんな感じで始まった私たちの生活は、
今や海外生活で。





友達にも家族にも会えない寂しい毎日。



純也くんは相変わらずソファーから動かないし、
練習、試合、ソファー、ベットのどれかしか頭の中にないと思う。



「来週から代表の試合だけど、
日本帰る?残る?」


「うーん。
二週間だけだよね?
こっちに残ろうかな。」


「ふーん。」


会話をしながらも私たちは目を合わさない。


ソファーにいる彼と、
机でパソコンをいじる私。




なんとなくいつのまにかそれが私たちの形になっていた。












「結婚しようって言ったらどうする?」



彼から聞こえてきたのは、想像もしない言葉で
そんなことを言っておきながらも彼の視線はゲームのまま、
私の知ってるそれとは全く違った。



「えーなにそれ。」


「いやいや、質問してるんだけどね。」


「今じゃなくない?」



「まあね。

でも別に俺今のままで幸せだからさ、
今逃したら、結婚できないけど大丈夫そ?」


「逆になんかもっとおしゃれなところで、
プロポーズしなくて大丈夫そ?」



「あーそういうのをおのぞみ?」



「うん、割と望んでる。」




「ん。じゃあそれはまた今度。ってことで。」



おっけー、なんていいながら
彼はまた視線を手元に戻した。




「ねえ、
純也くんは寂しくないの?」



「え?全然。」



「ほんとに?」



「うん、全然。
俺の中に寂しいという感情存在してない。」




あと数時間で出発で、当分会えなくなるのに、
彼曰く、彼の中に寂しいという感情は存在していないそうで。

残念、というか悲しい、というか。
虚しい?





「……おみやげ、、買ってきてね?」


「ん。」


「テレビで見てるからね?」



「はいはい。」



「今度の合宿の場所どこ?」



「しらん、どっかあたたかいところ。」



やっぱり彼は
手元のゲーム機から一切目を晒さずに
そう答えた。



「ねえ、別に一緒に過ごしてくれなくていいよ?
私は寂しいけど、別に純也くんはそうじゃなさそうだし。」


だってこれからすぐに移動なんでしょ?



「おれの居場所はここしかないっしょ?
てか寂しいなら最初から言えばいいのに。」



だるっ




そう言って恥ずかしそうに笑った彼は
またソファーにしずんでいった。

…来ちゃった。 (R.D)→←おれがすきだったもの(K.I)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (239 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
474人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

A(プロフ) - たけふぁんさん» こんにちは。コメントありがとうございます。今回初めて書いたので不安な気持ちでおりましたが、とても嬉しいお言葉をいただいて嬉しかったです。またぜひ書かせていただければと思っています。 (11月12日 16時) (レス) id: c571f15b0f (このIDを非表示/違反報告)
たけふぁん - いつもお話拝見させていただいてます。タケのファンなので、ストーリーの展開がリアルでめちゃくちゃキュンキュンさせてもらいました!また、タケのお話も書いて頂けたら嬉しいです! (11月12日 2時) (レス) @page47 id: 349b9a69f5 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - るさん» はじめまして、コメントありがとうございます。記載の通りですが他の作品は現在公開しておりません。またいつか公開する日が来ればぜひよろしくお願いします🙇‍♀️ (11月9日 17時) (レス) id: c571f15b0f (このIDを非表示/違反報告)
- はじめまして❣️お話全部キュンキュンしました😭よければ、他の作品などを拝見したいのですがパスワードを教えていただくことは可能でしょうか?🙏🏻 (11月9日 2時) (レス) id: d1c716dc22 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - miyuさん» 返信できておらずすみません。良いアイデアが浮べばぜひ書かせていただきたいです!リクエストありがとうございます! (6月29日 10時) (レス) id: c571f15b0f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:A | 作成日時:2023年1月7日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。