【wrwrd】煽り愛夫婦

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『(あ、これショッピ好きそう)』




お土産コーナーで立ち止まる。

友達と旅行に来て楽しんでいたのだが、何故かチラチラと彼が頭にチラついてしまう。



彼だったらどんな反応するかな、彼だったらどんな顔浮かべてたかな、彼だったら、彼だったら。




「ホテルの予約取れてない！？」




友人の声でハッとした。そうだ、今は旅行に専念しなきゃ。

友人に話しかけると申し訳なさそうに頭を下げた。




「ごめんA…ホテルの予約取れてなかったみたいで…」


『そ、そんな頭下げなくても…！大丈夫大丈夫、このくらいの時間だったら日帰りってことにも出来るしさ』




友人の家は私の家よりずっと遠い。

日は傾いてもうすぐ暮れそうだ。急いでホテルを取ることも出来るか…やはり彼のことが頭に浮かんでいつのまにか日帰りする方向に話が進んでいた。




Aごめんね、急遽日帰りになりました。今から帰ります!

ショッピ了解です、迎えに行きますね




行きは電車と徒歩であったのに彼は駅まで迎えに来てくれるらしい。


友人に別れを告げて電車に揺れる。

見慣れた駅に着き、改札を出ると彼がすでに待っていて、車の中から手招きをしている。




『ごめんね、迎えに来させちゃ…て！？』


「ぜんっぜん問題ないです…」




助手席に座るや否や抱きしめられる。

首に腕を回すとぎゅ、と身体を密着させた。たったの半日ちょっと会わなかっただけなのに。




「おかえり、A」


『ただいま、ショッピ』

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