旧校舎のキュウケツキ (ページ22)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:29,044 hit

22 ページ22

.

佐「〜でさ！めっちゃおもろくない！？」

阿「佐久間めっちゃ好きそう笑」

この部屋は賑やかだな…

コンビニで買ったお弁当を頬張りながら、耳に入ってくる会話を聞いている

いのいちばんに大きな声で聞こえてくるのはピンク色の髪がキラキラしてるずっと笑顔の人の声。

佐久間くんっていうのかな。
阿部くんと仲が良さそう…

さらに向井くんたちの1年生トリオがきゃははとしゃべっていて

生徒会会長副会長コンビは2人でなんか話している

渡辺くんはここに入ってすぐソファに寝転んだし、宮舘くんはもともと落ち着いてそうだ

なんかみんな個性的でおもしろいなあ…

深「A、今日空いてる？」

耳に入っていた会話の中で、いきなりわたしの名前を呼ばれてびっくりしちゃって、のどにごはんを詰まらせた。

「…ｺﾞﾎｺﾞﾎｯ…はい？」

よ、呼び捨て…！ここの人たちはやっぱりコミュ力モンスターだ…。

深「帰りにパンケーキいこっか！わら」

……ぱ、パンケーキ？

パンケーキってあのパンケーキですよね？女子が好んで食べに行くっていうあの映え〜っていうやつですよね？知らんけど。

「な、なんでですか…？」

ちなみに友達がいないわたしは一度も行った事はない。

深「え〜なんか食べたいなって笑女子がいないとあんまりいけないじゃん？」

…たしかにあのメルヘンな店を男性1人でっていうわけにも…

この人なら似合いそうだけど

そしてわたしは生憎今日も放課後を暇を持て余している…

「いいですけど…」

深「お、じゃあ放課後下駄箱で待ってんね〜」

へらっとした笑いで手をひらひらさせるこの人はそういえばその手で記憶を消せるキュウケツキだ。

あ、まってやばい約束してしまったかも…？

.