旧校舎のキュウケツキ (ページ14)

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みんなそれぞれご飯を食べだしている中で、何もしない人が1人。

目「翔太くん、食べないんすか？」

渡「俺もう食った」

深「あ、そうだ！翔太人工血飲めたの？」

渡「……」

宮「…もしかして、来栖さんさっき保健室にいた？」

ん？
渡辺くんの話から急にわたし？
話の内容が読めない…

「体育で怪我して行きました…あれ？傷が無くなってる…」

え、さっき爪で引っ掻かれたやつが跡形もない…

宮「なるほどね、翔太にまた喰われたでしょ」

深「キュウケツキが喰ったところのキズは治るようになってるんだ」

そうなの！？あ、たしかに最初吸われた時も帰って鏡見ても痕がなかった。

ほほう、それは便利な仕組みになっているんだなあ…と腕から渡辺くんに顔を向けると

渡「来栖さん、俺、結構誰の血でも人工血でも喰えてたんだけど…あの日以来なぜか喰えなくて。
けど今日来栖さんのは我慢できなくて…。」

渡辺くんの真剣な眼差しが突き刺さる

ああ、なんとなく言いたいことがわかってきた…。

渡「1日に1回だけ！でいいからなんとか！」

キュウケツキなんて、関わるもんじゃなかった。

明日からはまた、教室の隅で平和や毎日がやってくると思っていたのに…。

人助けなのかなんなのかよくわからないけど…

「あ…はい…」

キュウケツキ助けを行うことになりました。

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