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Aがバルコニーから落とされ、ゾムが駆けつけた時にはその場に犯人らしき人は誰もおらず犯人を特定できない……という訳ではなかった。彼女と会話をしながらもゾムの耳には慌ただしく情報が舞い込んでいる。
Aを最初に見つけたトントンからは何も見えなかったが、明らか不自然に彼女が落下したという話と、監視カメラの映像にはオルテンシアの後を追い薄暗い廊下へ消えた人影と別角度のカメラにはショッキングピンクの髪が映っていたという話。それらを繋ぎ合わせることも無く、浮かび上がる犯人はただ1人だけ。
なぜならその髪色を持つ人物は一人しかいないからだ。
「あの女、覚えとけよ。」
脳裏に過った少女に沸いた殺意が抑えきれずゾムの口から言葉が漏れるが、目の前にいた愛しい主人にはどうやら聞こえなかったようで首を傾げている。しかし、それでいいとゾムは思った。
彼女は赤が似合う。しかしその色は馨しい薔薇の赤で穢れた血の色ではない。何も知らないのが、似合うのだ。
(俺の、愛しいお嬢様。)
貴女の為ならば、自分は何にでもなれるだろう。貴女が無垢に笑うその姿が好きだから、貴女が望む『ゾム』になろう。だから――、
(邪魔者は排除せんとなぁ？)
それが自分のできること。
それが喜ばれる事でなくても、その先に貴女の笑顔があるならば自ら進んで血の道を歩こう。
「馬鹿ゾム！！なんで飛び降りたのよ！！」
「やってそっちの方が早いんやもん！」
「そういう話じゃないのよ！！」
何も言わず下に降りたせいかゾムの腕の中でAは目じりに涙を溜めて怒っていた。そんな彼女を見てゾムは愛おしそうにフードに隠れた瞳を細める。
しかしその表情を誰も見ることはなく、彼の気持ちに気づくことはないのだった。
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タラコ - ヘルマンさんってもしかして、ヘルマン・ヘッセでしょうか？ (2021年2月14日 22時) (
レス) id: d000e7e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
笹森 糺(プロフ) - → ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。これからも何卒よろしくお願い致します。 (2021年2月3日 12時) (レス) id: efe832d826 (このIDを非表示/違反報告)
笹森 糺(プロフ) - → 名前変換を反映するためには1番上の『●お名前』とその下にございます『苗字、あだ名の設定が可能(設定する)』の2項目からそれぞれ設定して頂かなければならないようです。 紛らわしいため登場人物設定は撤去致しましたのでその様にご対応頂きたく存じます。→ (2021年2月3日 12時) (レス) id: efe832d826 (このIDを非表示/違反報告)
笹森 糺(プロフ) - もえさん» もえ様 コメント頂きありがとうございます。ご迷惑をおかけ致しまして申し訳ございません。動作確認致しましたところご指摘いただいた通り登場人物設定では反映しないことを確認しております。大変申し訳ございませんでした。→ (2021年2月3日 12時) (レス) id: efe832d826 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 私の占ツクがおかしいだけでしたら申し訳ありません。登場人物設定において「オルテンシア」と「テン」が設定されていると思うのですが、そこを変更させても本文内で反映されません……。 (2021年2月3日 7時) (レス) id: 9b854a058e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：笹森 糺 | 作成日時：2020年12月20日 23時
