でも付き合ってないんです２【名前変換オリジナル】

26.地域差 ページ27

勉強ばかりで疲れていたので、気分転換にお出かけを。

ということで今日は颯くんと映画を観に来ました。

｢先にごはんかな？｣

｢食べたいものある？｣

少し早いが、ごはんを食べてから映画、ということになった。

｢ごはん食べたいかな。｣

｢思ってた通り。自分もごはん好きだから良いけど。｣

ごはんが好きで、いつも同じ回答だ。
何度もお出かけしているので、覚えてきたらしい。

｢颯くんは食べたいものないの？｣

｢いつも自分が決めてるからたまには決めていいよ。｣

｢って言われてもな…｣

優柔不断の極みであると言っていい私には難しい。

お店の数が多くないとはいえ、どうするか…
と、考えていた私は近くのお店に目を奪われた。

｢ふわふわ…オムライス…｣

｢オムライスにする？｣

｢うん。ありがとう。｣



お店に入るとすぐに案内してもらえた。

店員さんにお礼を言いつつ席に座る。

｢地域によって店員さんに言うこと違うらしいね。｣

｢突然だね。｣

｢気になってね…。｣

ごちそうさまでした、ありがとうございます
等の挨拶は店員さんに言うところもあれば、言わないところもあるらしい。

｢地域差は面白いね…｣

｢関東と関西の違いはよく話題にされるな。｣

｢出汁の違いとかかな…あ、これにしよう…｣



無事に注文が完了したので、待ち時間に会話再開。

｢颯くんは何回か引っ越してるって言ってたね。｣

｢転勤族だから…混ざってどこの方言かわからない話し方になってる。｣

｢確かに、たまに関西っぽいイントネーション…私も実は母が近畿の人でして…｣

母の実家で関西弁を聞くことがあるのだ。
だから、関西の言葉は少しわかる。

｢ほとんど標準語だからわからなかったな。｣

｢周りの人には伝わるように話してるつもり。｣

｢自分には伝わってる。逆に伝わってる？｣

｢大丈夫。伝わってるよ。｣

ここで注文した料理が運ばれてきた。
再び店員さんにお礼を言い、二人でいただきますと呟いた。

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