第二話 ページ3
「ん、んぅ？」
『あ、起きた起きたおはよー』
「わぎゃぁぁ！！なんでまだおんねん！！」
『あはは、面白いね君。名前は？私はA、よろしくね』
会話が成立してない……！！
『ねね、名前なんて言うの？教えてよー！』
「…………グルッペン」
渋々答えると俺の周りを歩き回っていた彼女がピタリと止まりしばらく考えた後
『変な名前ー』
と言ったどつくぞ。なんなんだこいつ、幽霊、だよな？足ないし本人お化け言うてたし
『あ、疑ってる？私本物だよ？証拠もちゃんと見せれるしね！』
ニコニコと笑う幽霊少女は俺をじっと見つめる。
「……なんや」
『君、現生徒会長だよね？そうだよね！』
こいつなんでこんなに話がぶっ飛ぶんだ？
「あ、あぁ…」
『すごいすごい！！憧れるー……あ、話変わるんだけど今恋とかしてなーい？』
「変わりすぎやろ！！」
ツッコミうまーいと褒められたが嬉しくない……こんな奴に構っとる暇ないんやけど……
『恋してるー？ねぇねぇ、してるー？』
「あーもー、うるさいゾ！！しとるわ！悪いか！！」
『きゃー！やっぱしてるんだー！！青春だねー！』
あ、思わず言ってしまった、まぁええわここ本格的に立ち入り禁止にせなあかんな変な幽霊おりますって張り紙でもしておくか……
『あ、今失礼な事考えたでしょ？』
バレてた………
『あー！！その顔は考えてたんだな！？せっかく君の恋を、手伝ってあげようと思ったのにー！』
「いや、結構です」
『そんな風に拒まれたら傷つく！』
うえーんと泣き真似をするこいつに冷めた目を向けているとふと下に人影を見た。…………あれは
「要………と、ゾム」
楽しそうに帰る二人、ゾムは恥ずかしそうに顔を赤くしていた。
『ふーん、あの子が好きなんだぁ、可愛い子だね』
いつの間に隣におったんやこいつ……
『私が恋のキューピットになってあげようか？』
「いや、結構です」
『二度目！！』
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作者名：にわとり。 | 作成日時：2019年11月16日 16時
