幽霊少女と総統さん[w.r.w.r.d] (ページ2)

今日:20 hit、昨日:0 hit、合計:3,913 hit

第一話ページ2

ここは我々高校、生徒会が権力を握る普通とは言い難い高校。そんな生徒会は全員美男美女であった。と言っても男12に対し女はたったの1、勿論生徒会の男達はその子に惚れていた。可愛らしい見た目と仕草、真っ直ぐなその性格に惚れないものなどいるはずもなかった。しかし、敵は多い男達はなんとか彼女……佐原要にアピールしようと頑張っていた。その内の一人、この高校の生徒会長であるグルッペンは屋上へと足を踏み入れていた。何をしても鈍感な要に想いが伝わるはずもない。日々頭を悩ませるメンバー、グルッペンもまたそんな悩みを抱えていた。

グルッペンside
屋上の扉を開き外の空気を吸う。憎らしいほどの晴天に何度目かのため息をついた。俺達生徒会には紅一点の会計、佐原要がいる。その可愛らしい見た目に反した堂々とした彼女の姿に誰しもが惹かれた。勿論俺もだ。それから彼女にアピールした。押してみたり引いてみたりしてみたが彼女は全くなびかなかった。そこがいいのか、なんなのか他を好きになれればよかったのだが生憎好きになったのは彼女だ。
「はぁ…………」
『なーにしてんの？』
「うわっ！？誰だ！？」
突然の声に情けない声を出したがまぁいい、そんな事よりも誰かいたのか？ここは基本立ち入り禁止の筈だが……
『おーい？大丈夫？生きてる？』
またも突然目の前に少女が現れた。学生服を着た女子生徒。
「先客がいたのか……」
『先客？あ、私のことか……』
「そんなことはいい、ここは立ち入り禁止の筈だゾ、さっさと教室に戻れ」
『いやそれ、君にも言えるからね…後私教室ないからさてか、ここが家みたいな？』
は？何を言ってるんだこの生徒は………ふと、足元を見ると俺の足しか、見えなかった……驚いて顔を上げるがそいつは不思議そうに首を傾げた。こいつは確かにここにいる、でも、足がない……
「ま、まさか、お前……」
『あ、バレたー？そうそう私、おばけなの』
"うらめしやー"なんて言ったそいつに俺は思わず気絶した。