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とんとん、
とあやすように優しく背中を撫でてくれる大きな手。
よかった、さっきのは夢だ。
ぎゅっとたかにしがみついていると伝わってくる温かさ。
西「久しぶりにうなされてたね。」
「昔の、夢を見たの…。」
西「昔の？」
「うん。
いらないって
あからさまにがっかりしたような両親の顔とか
言葉のトーンとかすごく鮮明なのに
あの頃のことあまり記憶がはっきりしてなくて。
でも、痛くて。」
真っ暗な部屋でうつろな目をして
ピアノを見つめてる自分を思い出す。
西「そっか。」
私の髪を優しく撫でてくれるたか。
先日の食事会の時のこと、今日のこと。
朱里さんという存在に
意識が引っ張られてる自覚はある。
きっとそれは
わかりやすくたかに伝わってる。
心のどこかにずっと残っている出来事を
過去にするべく生きてきたし、そうできていたはず。
西「大丈夫、Aはちゃんと前を見てる。」
「え？」
西「久しぶりの仕事で疲れてるのもあるだろうし、
…あいつのことも…さ。」
「うん…。」
西「で、俺は。天邪鬼だから。
Aが平気って強くなりすぎたらちょっと寂しい。」
「え？」
西「だって俺の存在いらなくなりそうじゃんか。」
「そんなこと、」
西「こうして、抱きしめなくても、
背中を撫でなくても、涙をぬぐわなくても
よくなっちゃうのは嫌だ。
Aはさ、強いけど、弱い。
だから俺がいる。
それじゃだめ？」
「だめじゃない。」
そう答えてやっと
たかの顔を見上げると
優しく微笑んで涙を拭ってくれる。
だから私も笑うことができる。
微笑みあえるこの人と
巡り合えていなかったら
どんな人生を送っていたんだろう。
西「よし。じゃもう少し寝よ。」
「…なんか目が覚めちゃったから。
ちょっとお水飲んでくる。」
そう言って体を起こそうとしたら
ぐっと体を引き寄せられてたかの上に乗っかってしまう。
「わ。」
西「ならさ、疲れることしよっか。」
「は？」
そう言いながらもうたかの手は
パジャマの裾から忍び込んで
私の肌を撫で始めていた。
「ちょ、だめですよ。まだ明日もある、ん…っ、」
西「へーき。」
「で、も…っ、」
西「でももだっても、聞かない。
Aがぐっすり寝れるようにしてあげる。」
そう言われて…唇を塞がれた。
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(´・ω・｀)(プロフ) - 大好きな人は。めちゃくちゃ素敵で何度も読み返してます！できたら、ショートのパスワード教えて欲しいです。 (10月29日 7時) (
レス) id: e27e13d6a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 大好きな人は。とてめ素敵なお話でした(^^)♡こちらの作品も1から全て読みたいです！パスワード教えて頂けると嬉しいです！！ (2022年11月22日 1時) (レス) id: 7929bd4039 (このIDを非表示/違反報告)
eringi01030214(プロフ) - 先日読み終えたのでいまから見させて頂きたいと思ったらパスワードかかっていたので教えていただきたいです(；；) (2022年11月21日 3時) (レス) id: ea8392449b (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 今から読ませて頂きます♪1から全て読みたいのでパスワード教えて頂きたいです！！！ (2022年11月11日 9時) (レス) id: 6961cbc2a1 (このIDを非表示/違反報告)
eight888loooove(プロフ) - 大好きな人は。読ませて頂きました！ステキなお話で一気読みしてしまいました^ ^他の作品も読ませて頂きたいです！パスワード教えて頂きたいです。 (2022年11月5日 7時) (レス) id: 17095d27b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2020年5月27日 7時
