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熱いシャワーを浴びながら、
鏡に映る自分を見つめる。


体中に散りばめられた、
赤い跡。
理性なんてどこかに行ってしまうくらい
強く求めてあった昨日の私達。



目が覚めると
優しい瞳で私を見つめる西島さんがいた。




ねぇ、あと何回?


こんな朝を迎えられるかな?



鏡の中の自分は
不安そうで、泣きそうな顔。


無理やり笑顔を作る。
うん、大丈夫。
笑える。


残された時間がもう残り少ないのなら、
笑っていよう。



笑ってる私を覚えていてほしいから。



頑張らなくちゃ。



頬を両手で挟んで、
気合を入れる。




シャワーからでると、
西島さんがカフェラテを淹れてくれてあった。


向かいあって
それを飲む穏やかな時間を過ごして、
その後
仕事に向かう車の中。



西「A?」



「はい。」



西「あのさ、昨日の話。


ちゃんと二人で考えよう。
あいつに会うことも含めて。」



はい、と返事をして、
気になっていたことを聞いてみる。



「あの後、社長はなんて?」



その問いに、


西「特に…変わった話はしてないよ。」



そう言った西島さんに
また別の問を投げかける。



「私。

責任のとり方、
1つしか知らないって
前に話したこと、覚えてます?」



京セラドーム公演のあと。
病院で
話したあの内容。



私の気持ちはずっと変わらない。
私の恋はこの恋で終わり。


「どんなことがあっても。
どんなことが起きても。


西島さんは、
西島さんの道を見失わないでね。」



離れても、逢えなくなっても。
私の恋は人生でただ一つ。
西島さんとの恋だけでいい。



だから。



「約束…だよ?」



西「…うん。」



「よかった!


じゃあー。
今日も頑張りましょう!


また深夜コースですからね。」



いつも通り、
そう心がけて。



明るい声を出す私に、



西「…そうだな。

よろしくな、マネージャーさん。」




そっと私の髪に手を滑らせて
西島さんはそう言った。



大丈夫。
まだここにいられる。


今この時を無駄にしないように。
西島さんが、ちゃんと仕事に
向き合えるように。




笑っていよう。




泣くのはまだ後でいい。

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作品ジャンル:恋愛
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由希(プロフ) - 読みました。6も楽しみにしてます。読んでて涙が出てきます、切ないです。早く隆弘くんに助けに来てもらいたいです? (2019年4月10日 22時) (レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - 続きが気になって…お楽しみをありがとうございます (2019年4月10日 22時) (レス) id: e0f897fd84 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» ありがとうございます!続きは次枠でお楽しみくださいませ☆ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 早速読みました、続き気になります、更新楽しみにしてます (2019年4月9日 23時) (レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» いつもありがとうございます!コメントいただけるとすごく嬉しくて励みになります!隆ヒーロー…隆弘っ!早く助けに来てね★ (2019年4月8日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年2月25日 8時

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