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西「ごめん、いこっか。
速水？」
今度は私がぼんやりしてしまって、
西島さんに呼ばれる。
「あっ、はい！すみません。」
移動の車の中。
西「いつから、知ってた？」
ぽつりと、
呟くように私に問う西島さん。
「昨日です。
スタッフミーティングの時に…。」
西「そっか。
そりゃ、言えないよな。
びっくりだよなー。
千晃が妊娠って、
お母さんになるってことか。」
明るい声をだそうとしてるけど、
無理をしてるのがバレバレだ。
「西島さん。
無理しないでいいですよ。
話したいことは聞くし、
言いたくないことは言わなくていいです。
でも。
私の前では無理しないでください。」
だって私には
わからないだろうから。
驚きも悲しみも怒りも、
どれにも当てはまらない気持ちも。
西島さんの気持ち全部は、
わからないから。
だから私は、
そのままの西島さんを受け入れる。
髪の毛をわしゃわしゃと
かき混ぜながらため息をついた西島さんが、
西「俺さ。
正直、ちょっと、
まだ受けとめきれない。
卒業って言葉は聞こえがいいけど。
それでいいのか？
ほんとにそれしか選択肢はないのか…
とか。」
「はい。」
西「だけど。
今は。
誰より
実彩子のことが心配で。」
そうだろうと、思っていた。
夏ごろからずっと、
実彩子さんと千晃さんがやっていた
プロジェクト。
西島さんも少しだけ、
相談に乗ってたりしたから
実彩子さんがどれだけそこに
力を注いできたか知ってる。
そして、
千晃さんが抜けるとなると、
実彩子さんの立ち位置が微妙になるだろう。
男子メンバー5人、女子メンバー1人
という構成がうまく行くのかどうか、
今までもたくさん、いわれのないバッシングを受けてきた実彩子さんにまた何か起きないか、
とか。
私にでさえすぐに思い浮かぶ問題が
たくさんあるんだから、
西島さんの中には
もっと色んなことが浮かんでいるだろう。
西「でも、とりあえず。
目の前の仕事に集中してから
考える。」
「わかりました。」
そして。
いつもと変わらない様子で
ソロの仕事を終えた西島さんは、
西「メンバーで集まることになったから
先に帰ってて。」
と私に告げて
タクシーでどこかに向かった。
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リリィ(プロフ) - ao.aoさん» ありがとうございます！応援しただいて嬉しいです☆続編も楽しんでいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (
レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - idmさん» ありがとうございます！5も公開しました。引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
idm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！！続編も楽しみです(^^) (2019年2月23日 18時) (レス) id: 8b61c6c3c0 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao(プロフ) - 更新、楽しみに待ってます！ (2019年2月22日 22時) (レス) id: c44633c2f8 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» コメントありがとうございます！色んな捉え方、ありますねー☆そこまでちゃんと読んでもらって嬉しい限りです☆ (2019年2月22日 8時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2019年1月1日 14時
