歩む道。3

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「ね…っ、


自分で…、やる…からっ…」



西島さんの手が、
撫でるように私の体を這う。


西「体洗ってあげてるだけだよ？」


くすくす笑いながら、
その手を動かす西島さん。


さっきまで、
さんざん鳴かされてた体は
少しの刺激にもすぐに反応する。



焦らすようなその動きに、
耐えきれない私。



くるっと振り向いて、



「たか…。」



西「何？どうしたの？」



「意地悪、しないで。」



西「どうしてほしいの？」



その顔に浮かぶ意地悪な笑み。



「…意地悪すると、
もう一緒に入らないからね。


お風呂。」



西「えっ…！それは困る…って、

え？
また一緒に入ってくれんの？」



とても驚いた顔で、
目をぱちぱちしてる。



「時々…なら。
たかが、そうしたいなら。
頑張る。」



何言ってるんだろ、私。
あり得ないほど恥ずかしいのに。


西島さんが望むなら、
なんて思っちゃってる。



西「う…、意地悪、しません。
だから、また一緒に入ろっ！」


今度は嬉しそうに、
にこにこしちゃって。
さっきまで、
私を翻弄してた人と思えない。



「うん。」


と頷く。



その後は。


二人でのんびりお湯につかって、
他愛もない会話をして、
お風呂をでる。


髪の毛を乾かしあって、
並んでベッドにはいる。



西「明日早い？」



「あ、私打ち合わせが入ってるから、
先行かなきゃ。」



西「俺も同じ時間に行くから、
起こしてよ？」



「だめですよ、西島さんは少しでも休んで…っ、

あ、そっか…」



そうだった。
私を一人にしないため。


私、今。
ちゃんと心も体も西島さんで、たかで、
いっぱいだった。


繋がれた手に力が込められる。



西「起こしてよ？絶対。」



「うん。ありがと。」


素直に返事をすると、
ぐいっと腰を抱かれて
私達の距離がゼロになる。


おでこに唇が触れて、
おやすみって耳元で言われる。


おやすみなさいって返せば、
あっという間に寝息が聞こえてくる。


「たか。ありがとう。」



大好きな人の匂いに包まれて、
眠ることができる幸せを
教えてくれてありがとう。


こんな面倒くさい私を、
好きになってくれてありがとう。


大事にしてくれてありがとう。



大好きなあなたのためなら、
何でもできる気がする。


そんなことを思いながら、
私も目を閉じた。

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