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外に出て、ほぅ…と 大きく息を吐く。
陽の光が異常に眩しくて、熱くなった目頭をぎゅっと押さえた。
そうしないと、みっともなく泣いちゃいそうだった。
「…」
私の気持ちは大野先輩にとって一瞬で無かったことになるような、どうでもいいモノだった。
思い知って、打ちのめされた。
どれくらい時が経ったらこの苦しさから解放されるかな。
週1回のたった数時間。
あんなに待ち遠しかった時間が、苦痛なだけの時間になるなんて。
私は先輩の眼差しや言葉を勘違いしてた。
特別に思ってたのは私だけ。
想いを口にして、みごとに玉砕して、沈んで。
「…ばかだなあ、」
零れた独り言がさらに傷をえぐる。
あの瞬間を無かったことにしたいって思ってた。
なのに今 私は、大野先輩の何事も無かったかのような言動に傷ついてる。
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「あ、いたいた！Aちゃんっ」
後ろから大きな声で名前を呼ばれ、驚いて振り返った。
「相葉先輩？！どうしたんですか？」
「心配だから駅まで送ってくよ」
「え？…いえ、大丈夫です！先輩はサークル活動してきてください」
気持ちだけの不調が大ごとにとらえられてたことに慌てて首を振る。
「堂々とサボれるし、役得役得！」
「そんなわけないじゃないですか。バツゲームかなんかですか？」
「んーん？じゃんけんして勝ち取ったの。
アイムチャンピオン！」
そう言って相葉先輩はへらへらと笑うけど
多分 そのじゃんけんって
よっちゃんの彼氏の松本先輩は不参加。
二宮先輩は面倒くさがり屋だし帰れって言った張本人だから、絶対不参加。
大野先輩は 当然不参加。
ホントにじゃんけんをしたとしても、櫻井先輩と相葉先輩の2人だけだろう
「押し付けられたんですね」
「え？デットヒートだったよ？」
「…」
「ほら行こ？」
「…」
ポンと頭に乗せられた手を、申し訳なく思った。
「どした？」
「…いえ」
「やっぱり調子悪そう。元気ないもん」
「すみません」
「こういう時はさっさと帰って体を休めなきゃね」
「…そー、ですね」
サークルを辞めたらラクになれることは分かる。
でも失恋くらいでと思われたくない。
意地かな。意地だね。
失恋しただけ。
心が砕けて大きな穴があいただけ。
それだけ。
そう。それだけ。
無い。
ただそれだけなのに。
傷口の痛みはまだ消えてくれない。
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yuihibiki(プロフ) - ちょこたろーさん» 人それぞれですよね。さまざまな出来事に対しての感じ方も受け取り方も、私の書いたあいさつ文に当てはめる情景も。このオハナシがどんなリハビリになってるのかは分かりませんが、完結までもう少しお付き合いくださいませ。 (2019年11月17日 21時) (
レス) id: ecfd2b01ee (このIDを非表示/違反報告)
ちょこたろー(プロフ) - いつも読ませてもらってます。挨拶にある今の気持ちが、うなずけすぎて思わずコメントさせてもらいます。飲み込めていないことが多すぎてやっぱり正月から止まってる。流れはね頭で受け入れているんだけど心はねもう容量オーバーで。だからこのお話が私のリハビリです。 (2019年11月14日 15時) (レス) id: c8a1445fc4 (このIDを非表示/違反報告)
yuihibiki(プロフ) - さわさん» この大野先輩は主人公ちゃんにとってなかなかキツイよなあーって思いながら書いてますけど、しばらく？ずっと？こんな感じでいくことになりそうです(^_^;) (2019年11月10日 9時) (レス) id: ecfd2b01ee (このIDを非表示/違反報告)
さわ(プロフ) - きっとニヤニヤしてしまう展開が待ってるんだろうけど、主人公ちゃんの心が苦しそうで悲しくなります。大野先輩お願いしますよ〜。 (2019年11月9日 16時) (レス) id: 759a393a86 (このIDを非表示/違反報告)
yuihibiki(プロフ) - nyurika513さん» ありがとうございます（笑） (2019年11月2日 0時) (レス) id: ecfd2b01ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuihibiki
| 作成日時：2019年9月23日 0時
