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5話 ページ6

あれから10分後。


だいぶクラスメイトが集まって来た頃に二人は戻ってきたみたい。



どうして「みたい」かって?


だって二人が来た途端に女子が騒ぐから…。


そして仁王君が席に座ってすぐに机に伏せた。



なんでだろ?お疲れのようです。



さっき関わってしまったから

なんだか放っておけなくて


つい声をかけてしまう。



貴『……お疲れのようですね?』


仁「ん?…あぁ…」



本当にお疲れのようだ。




仁「あれから結局見つかってのぉ…追いかけまわされた……」



あぁ、成る程。


ふと、丸井君の方を見ると彼も同じように伏せていた。



貴『……災難でしたね。』


仁「いや、お前さんのお陰でいつもよりは疲れとらんよ」


貴『そうですか。……あの。』




そっと仁王君の机の上に持っていた飴を置く。



貴『……どうぞ。』


私の言葉に少しだけ顔を此方に向けてくれた。



仁「飴?」



貴『はい、疲れてる時に甘いもの食べると落ち着きませんか?
あ、もしかして甘いもの苦手でしたか?』


仁「いんや、ありがとさん」


そう言って飴を食べてくれた。


仁「ん、うまいの、これ
んー?名前も書いとらんし、ブンちゃんなら持ってそうじゃが見たことないのぉ」


貴『あ、それ何処にも売ってないです。』



仁「どういうことじゃ?」



貴『それ、私が作ったので。』


仁「……これを?」



貴『はい。お菓子作りは趣味?……得意?なので。』



仁「なんで疑問系なんじゃ」


何が面白かったのか仁王君はククッと笑って…



仁「なぁ、それ、もう一個貰えんか?」


貴『?いいですけど……』



もう一個飴を出して『どうぞ。』と渡す。



仁「ありがとの」



食べるかと思いきや彼は席をたって丸井君の所に行き飴を渡していた。



あ、そっか、丸井君もお疲れだもんね。




少しすると仁王君が戻ってきて



仁「ブンちゃん喜んどったぜよ」


貴『丸井君にあげる為だったんですね。』


仁「いかんかったか?」


貴『いえ、喜んでいただけたならそれでいいです。』


仁「お、そうじゃ、これお返しじゃと」


私の机の上に小さなチョコレートが置かれる。



仁「オススメなんじゃと」


貴『……ありがとうございます。』


仁「俺は預かっただけじゃきお礼はブンちゃんに言いんしゃい」


貴『そうですね、そうします。』



チョコなんて何度も食べてるのに


なんだが嬉しくて幸せな気持ちになって。


……不思議、こんなの初めてだ。

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仁王彩香 - 前に更新されていた白石の妹夢主の作品また、作って欲しいです! (2020年8月26日 13時) (レス) id: a60876bc3f (このIDを非表示/違反報告)
なみだ雨(プロフ) - 更新する事よりもまず何よりも、ご自分の体を休ませてあげてください。事態が早く収束し、作者様の状態が良くなることを祈っております。長文失礼致しました。 (2020年8月26日 4時) (レス) id: cfadf15058 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - そうだったんですか。しつこく催促して申し訳ありませんm(._.)m 更新されるのを楽しみに待ってます^ - ^ (2020年8月26日 1時) (レス) id: a60876bc3f (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - ????? (2020年8月25日 23時) (レス) id: a60876bc3f (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 更新再開お願いします。゚(゚´Д`゚)゚。 (2020年5月20日 2時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒羽 | 作成日時:2018年5月5日 4時

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