初恋うさぎ2 [坂田銀時]

44答えて ページ4

『答えてよ！！』


思わず飛び出したキツイ言葉は、ギンの足を止めた。


　銀｢･･････何をだよ？｣


今までに聞いたことのない冷たい声は、私の胸に突き刺さった。


　『･･･どうしてそんな冷たいの？』


震えた声は、足元に吸い込まれた。

おかしいって分かってるけど、声が裏返って、息がしにくくなる。


　銀｢･･･あの日は、寒くて雪が降ってたな。｣

　『！！』


途端に聞こえた言葉に、私は思い当たりのある記憶を映し出した。


あの日＿＿＿＿＿


私達が出会った日＿＿＿



　銀｢出会って、暫く一緒にいて。そして別れる前日、約束をした。｣

　『また会おう。･･････でしょ？』


バッと急に振り向いたギンは、驚いた顔をしていた。


　『今度は私、負けないから、ギンも負けちゃダメだよ。』

　銀｢お前も思い出して･･････？｣


私の方に体を向けたギンは、１歩２歩と近づいた。


　銀｢忘れて、なかったのか･･･？｣

　『忘れてたかも。でも、ずっと頭の片隅に。』







ギンがいたよ。









　銀｢･････俺もだ。｣









Aを、忘れたくなかった。









　『それなのに、なんであんなこと･･･』

　銀｢すまねぇ、つい寂しくなったから。俺だけ覚えてんのかなって。｣

　『････子供みたい。』

　銀｢沢山喋れるようになったのはいいけど、そういうのはいらねぇよ。｣




手繰り寄せて、あと数センチ。



忘れかけ、でも忘れられなかった約束は、一つに･･･

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