STPR社 メンバーサポート部！

第22話 ページ23

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A｢ぱぁぱぁぁーーっ、ﾋｸｯ…

おこんないでぇ…ｸﾞｽｯ

まま いじめちゃやぁぁぁっ｣

泣きながらも そう言って父の袖を掴めば…

父｢ぎゃーぎゃー泣いてんじゃねーよ！うるせぇなぁ！

こっちは仕事で疲れてんの！！

わかんねーのか、クソガキがぁ、あぁ？｣

ドスの効いた声と共に髪を鷲掴みにされ、

物凄い剣幕だった

あんなの、今の私が言われても泣いてしまうだろう…

日に日にエスカレートしていく父親に

耐えられなくなった母親はある日

私を兄の元へ受け渡し、何処かへ消えてしまった…

その頃の私はまだ理解出来ておらず、

A｢ねぇね、ままいつかえってくるの？｣

これが私の口癖だった

小学生になって、自分の家の状況をある程度理解した


私は学んだ事がある



“人は簡単に信用してはならない事”

“自分の気持ちは劣後する”



だからある意味、今の仕事は自分にぴったりだと思う

相手(活動者)を引き立たせ、どうすれば彼らが

もっと上へ目標に向かっていけるかを考える。

この界隈だと、ファンもいるし恋愛なんて以ての外

忙しくてそんな暇も無いのだ

やっと掴んだ安定して充実出来るこの場所を

私はまだ…失いたくない…っ、



ななもり｢……A

言いたく無い気持ちはわかるけど…、

俺はこんな変な形で喧嘩したまま過ごしたく無い…っ

だから…っ…｣

A｢やだ…っ、言えない…

怖いよ…私は此処を…っ失いたくない…、っ｣

ななもり｢…まだ俺の事も信用してないの…？｣

ハッ…

咄嗟に彼を見つめれば

酷く消沈してしまっていた

A｢ち…が…っ｣

ななもり｢Aの家庭環境も知ってたし、

昔からずっと一緒で従兄弟というより

兄妹みたいだったじゃん…

そんな俺でも…信頼されてなかったんだね……、っ｣

彼の瞳は見る見るうちに潤みだし

気がつけば溢れていた

ななもり｢ごめん…、俺 一旦帰る…｣

そう言って颯爽と私の前から消えたいった

私は…

誰も信じられなくて…他人が怖かった…っ

でも、間違えていたのかもしれない…。

今更気づいたってもう遅い…けど…、

やっと学んだ…


“信頼を得る前に、

自分が人を信じなければ例えそれを得られたとしても

儚く、脆い物だと…”

私っ…

馬鹿だ……っ、

鞄も持たずに会社を出れば、必死に彼を追い探す

このままじゃ

また大切な人を失っちゃう…

そんなの…嫌だよ…っっ

涙でボロボロのこの顔は、綺麗な夜景にそぐわない


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