【ジェル】王子達に好かれてしまった【るぅと】

after story*3 ページ44

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「聞いていい話じゃなかったでしょ」って言われて

うんともすんとも応えず、ただずっと黙ってた。


どんな言葉を発してもななもり君を傷つけてしまうかもしれないから。



「俺の回りから人が離れるのが怖いの。」

『…私はいなくなんないよ』

「はは、どーだろーね。」

『ううん、絶対いなくなんない。』

「根拠なんてどこにもないじゃん。」

『ないけど、いなくなんない。』

「…」


ななもり君はふぅ。と息を吐いた。

「…やっぱり、Aちゃんらしいね。俺先行くよ。なんか先生に呼ばれたし。」

『え、何したの？』

「テスト全教科サボった」

『赤点よりやばいやつ』


無理矢理通常運転に戻された感じがして、むず痒い。
先を行くななもり君の後ろ姿は、どこか悲しそうで。
誰よりも懸命に頑張ってきたななもり君が、報われますように。


*


帰り際、さとみ君に会う。
沈黙が続くとさとみ君は話始めた。

「俺、Aのこと好きって言ったじゃん。」

『唐突』

「言ったじゃん。」

『そうですね…』

「正直俺、これ以降好きな奴とかA以外出来ないと思うわ。だから責任取って。」

『理不尽過ぎる』


さとみ君ってこんなグイグイ来る人だっけ？？あの日くらいからなんかガラッと変わった気がする。


「だって…だって………このままだと俺、一生独り身じゃん嫌だぁあああ！！」

『老後は一緒にいてあげるから安心して？』

「老後っていつ！？いつから！？」

『70くらい』

「60にしてぇぇええ！！！」

『なんなの今日どうした！？！？』

いつも以上にうるさいんですが

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