【ジェル】王子達に好かれてしまった【るぅと】 (ページ13)

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(前回の後半更新しました。)
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よく顔見たらこの人イケメンだなぁ…でも喋ったことないんだよなぁ…()
断ろう。それに一応私(うわべだけの)彼氏いるし。

『私、彼氏がいるので…』

勇気を出した。

名前も知らないイケメンはきょとんと首をかしげる。
心なしか目のなかの光が消えたような気がした。

「…なんで？なんで、嘘つくの？」

ファ!?↑

イケメンは私の手をつかんで下を向いた。
力強！！いった！！なんやこいつひょろひょろしてそうなのに！！

イケメンは下を向いたままでブツブツ言っている。え、何怖い怖い

『～いｯ!!』

そしてだんだん腕を握る力が強くなるもんだから声をあげてしまった。

ねぇ怖いって…！めっちゃ痛いしちょっと腕めりこんでんじゃん！骨折れるまじで！！

「…え…あ、ごめん…！」

とかいいつつ手離さないの何？

イケメンは私の手を自身の顔の前に持っていった。
いつの間にか手を繋ぐ形になっててたまげたなぁ。

「ちょっとビックリしちゃって…今Aちゃんが彼氏いるとか嘘つくからさ…」

イケメンは私の目を見て言った。

「Aちゃんのことは四六時中見てるんだよ？彼氏出来たら気付くに決まってる。連絡先だって男は父親と幼馴染みしかいないじゃん…。幼馴染みとは恋愛に発展するまではいってないようだし、今好きな人いないよね？なのに彼氏いるとか言うの？意味わかんないんだけど」

「それが僕をフるための口実だったりしたらほんとに許さない。そもそも僕をフったこと自体許せない。今までずっと好きだったんだよ。Aちゃんを見て、Aちゃんの声を聞いて、Aの匂いを嗅いで…その髪も目も耳も鼻も口も性格も何もかもが好き。」

「そりゃあずっと一緒にいる奴らからしたら僕とAちゃんの接点はちょっとしたことかもしれないよ…？でも僕は誰よりもAちゃんのこと好きな自信がある。」

「なのになんで…Aちゃんは僕のこと好きになってくれないのかな…」

『ひっ…』

その人は私の手をグッて引っ張った。当然私はその人の胸板にぶつかる形になって。その人は私の腰を抱いた。

『ぅ…く、るしっ…』

力をいれられた。もう抜け出せない状態になる。

「…可愛い」

怖い。

怖い。

怖い怖い怖い。

誰か助けて。

『る、とくん…！！』