第20話:真実を ページ22
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その後はお出かけをしたり、ご飯を食べたりして一緒に過ごした。
お風呂も終わり、もう寝ようとしていた時。
太「……A。少し話がしたい」
とても真剣な顔を向けられ、心臓がドクンとした。
別れ話か何かだろうか…?
そうだったら嫌だなぁ…。
『……わかり…ました』
太宰さんについて部屋に入る。
寝台の上に座った太宰さんの横に座る。
太「話っていうのはね……私が浮気してたことについて…なのだけれど…」
『あ…』
太「私は…Aに似た容姿の女性を見つけては浮気をしていたんだ」
『私に…似た……?』
太「うん。私はAのことが本当に好きなのだよ。でも、だからこそ。いつかAを自分の欲のままにめちゃくちゃにしてしまう気がして怖かった。それで距離を置いていたんだ」
初めて知った。
浮気していた理由。
私のことを好きでいてくれてたこと。
私は太宰さんのことを何もわかってはいなかった。
私は少し震えている太宰さんの手に自分の手を重ねた。
すると太宰さんは怯えるようにビクッとした。
そして泣きそうな顔をしながらぎゅうっと抱きついてきた。
太「ごめん。ごめんねA。もう離れたりしないから。だから…お願い。一緒にいて……」
『太宰さん……そんなの…当たり前じゃないですか』
私からもぎゅっと抱きしめる。
少しの間そのまま抱き合った。
そして少し体を離したのは太宰さんからだった。
太「ねぇ、A」
ん?と顔を上げるとチュッと音を立ててキスをされる。
それだけでは終わらず、私は押し倒され、何度も角度を変えてキスをされる。
『!?…ぁ……ッ…だ…だざいさ…』
太「…治」
太宰さんはキスをやめてそう言った。
『…ッ…ハァ……え?』
息を整えて太宰さんを見る。
太「…治って呼んで。……中也のことは名前で呼んでるのに…私は名前で呼んでくれないの?」
ムスッとして私から視線をそらす。
拗ねてる……?
なんだか可愛いなぁっと思ってしまう。
でも名前を呼ぶのはちょっと恥ずかしい。
太「ねぇ、呼んでくれないの…?」
『あ……。お、おさ…む……さん……?』
チラッと太宰さんを見た瞬間、さっきよりも長く口付けられる。
太「……A。もう無理。我慢できない」
そう言ってスッと私の服に手をかける。
太「いい…?」
私は恥ずかしくなり、何も言えず、その代わりにコクンと頷いた。
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アミ - 更新おめでとう御座います!太宰さんと夢主ちゃんが幸せになることを願っています!更新頑張ってください! (2020年4月21日 11時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - アミさん» ありがとうございます!頑張ります(^^) (2020年4月8日 16時) (レス) id: b463e0700f (このIDを非表示/違反報告)
アミ - すごく面白かったです!更新頑張って下さい! (2020年4月8日 13時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - あげはさん» わあぁそうなんですか!ありがとうございます。頑張ります! (2019年6月21日 21時) (レス) id: b463e0700f (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - (っω<`。)ドキドキです。大好きな作品で毎日続きを頭で気にしながら過ごしてます。頑張ってください。 (2019年6月20日 19時) (レス) id: b629904c03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水月 | 作成日時:2019年6月10日 20時